天皇陛下の失敗談も!「わくわくするような経験」大学の“後輩”彬子さま語る両陛下のイギリス留学生活
初めて両陛下揃ってのオックスフォード訪問「思いもひとしおでは」
彬子さまにとって留学生活の道しるべだった”先輩”の存在。陛下は1983年から85年、皇后さまは1988年から1990年。お二人の留学期間はすれ違っています。 彬子さまに対し、心底懐かしそうにお互いの留学生活を振り返られていたという両陛下。 今回初めてお二人揃って訪問されることについて、彬子さまは「両陛下としてお出ましになられるというのは本当にうれしいことでございます」「その当時はご一緒にいらっしゃることは無かった場所に、今度はお二方でお出ましになられるということで、きっと思いもひとしおでいらっしゃるのではないかと拝察いたします」と喜ばれていました。
陛下の人生唯一の「市民生活」オックスフォードは皇后さまとの大切な共通項
皇室に生まれ育った陛下にとって、オックスフォードは、一人の学生として勉強に没頭し、”一般市民”として日本国内では経験できない自由な生活を送られた唯一の場所。 そして、イギリス王室と家族のような温かい絆を築き、王室と国民との関係性を市民の目線で見つめたことで、将来の「皇太子」「天皇」として、「国民の中に入っていく皇室」のあり方を見いだされた場所でもあります。 陛下は帰国の翌年の1986年に、スペイン王女を歓迎する茶会で、当時外交官試験に合格し、外務省への入省を控えていた皇后さまに出会われました。 皇后さまは、”お妃候補”として注目されるようになると、1988年にその注目から距離を置くように、外務省からの研修生という立場でオックスフォードに留学し、学びに集中されました。 出会いから結婚に至るまでには5年の月日を要された両陛下。同じ大学で真摯に学んだ経験は、貴重な共通項であり、様々なことを乗り越えて結婚されてから今年で31年が経ちました。 イギリスでの公式日程を終え、旅の最後に足を運ばれる思い出の地。 訪問に向けた記者会見で、陛下は「私たちにとって、英国はそれぞれ留学生活を送った思い出の地であることもあり、今回の訪問を楽しみにしています」「今回の訪問で、初めて雅子と一緒にオックスフォードのマートン・コレッジやベイリオル・コレッジなどを訪れ、市内を散策することを心待ちにしております」と、出発直前の心境を明かされました。 それぞれが勉強に打ち込んで青春を謳歌し、自分自身のあり方を見つめた場所に、初めてお二人揃って、また天皇、皇后として立たれることは、彬子さまのおことば通り、「思いもひとしお」なのではないかと拝察しています。 現地で同行取材し、そのご様子をまたお伝えしたいと思っています。
宮﨑千歳