侍Jの相手にMLBドラ1の超逸材 豪州の未来背負う22歳、夢見た東京ドームにワクワク「楽しみ」【プレミア12】
ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12
日本時間10日に開幕する「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」に次代のスーパースター候補が出場する。オーストラリア代表の22歳トラビス・バザーナ内野手は、今年7月の米大リーグ(MLB)ドラフトで全体1位指名を受けた超有望株。13日に侍ジャパンと対戦する逸材は、夢の舞台に向け、東京・府中市で調整に励んでいる。 【画像】「緑と金がずらり」 豪州代表が感激した府中市の街並み画像(全7枚) 「ドラフト1位」。NPBでは毎年12人が手にする称号だが、ウェーバー制のMLBでは1年に1人しか存在しない。2024年、その座を掴んだのが、ガーディアンズから指名を受けたバザーナだ。豪州出身選手として初の快挙。「特別なことだね。母国の若い選手たちに影響を与えられたら。僕を見て、高みを目指してくれたら嬉しいよ」。22歳の二塁手は、すでに豪州野球の未来を背負って立つ気概だ。 3歳から裏庭でバットを振り始めた。高校まではクリケットも並行して続けたが、夢はずっと野球選手。学校から帰ると、MLBのハイライトを見漁った。15歳で豪州プロ野球(ABL)入り。2022年から米オレゴン州立大に渡り、2024年は60試合で打率.407、28本塁打、OPS1.479という異次元の数字を叩き出した。MLB公式の有望株ランクではすでに球団1位。来季にもメジャーデビューが期待されている。 そんな注目の逸材は今、府中市民球場で汗を流している。プレミア12で初のフル代表入りを果たし、1日に来日。身長183センチと比較的小柄ながら、打撃練習では鋭い打球を右へ左へ連発した。「ここにいる選手たちが世界の舞台で戦っているのをずっと見て、憧れていた」。国を背負う国際大会は夢の場所。「とても興奮している。日本のような質の高いチームと戦うのが楽しみ」と武者震いした。 デーブ・ニルソン監督は期待の選手の1人としてバザーナの名を挙げつつ、「彼はまだ若いから私たちは辛抱強くならないといけない。彼にチームを背負わせることはしない」と過度にプレッシャーをかけないつもりだ。しかし、本人の意識は違う。「僕は他の誰よりも高い期待値を自分に設定している。若さは言い訳にはならない。このレベルで戦う準備はできている」。覚悟の強さがにじみ出た。 同じグループBの日本代表とは13日にバンテリンDで対戦。目指すは東京Dで行われるスーパーラウンドだ。「素晴らしい試合をして、出来るだけ勝ち進みたい。ずっと東京Dでプレーすることを、特に日本相手に試合することを夢見ていたんだ。全力を尽くして、チームに最大限貢献したい」。力強い眼差しで意気込んだ22歳。スーパースターの卵は、その実力を世界に披露する準備ができている。
THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro-Muku