児童、瓦の技法でグッズ 「招き猫」「福笑い」の2種、17日、祭りで販売 石岡・瓦会小 茨城
茨城県石岡市瓦谷の市立瓦会小(小松智樹校長)の6年生が、郷土学習として校名の由来となった「瓦」について学んでいる。授業の一環で実際の瓦と同じ技法で粘土を焼いたグッズを作成、17日に同市柿岡で開かれる「石岡ふれあいまつり・秋」で販売する。 学校所在地の字名の瓦谷は、奈良時代に常陸国分寺・国分尼寺の瓦を製造した職人の集落があったことが由来で、同市部原の遺跡「瓦塚窯跡」からは大規模な瓦窯跡が確認され、2017年に国史跡に指定された。校名は1875(明治8)年の創立時は「瓦谷」だったが、2年後に隣村の宇治会小と合併し「瓦会尋常小学校」に改称された。 瓦作りは同校の創立150周年に合わせて行われた。6年生12人が6月、瓦製品の会社を立ち上げたとの想定で始動。社長や製造部長など役割を決め、デザイン、宣伝、価格決定など販売までの過程を体験。原料の粘土にはコストを抑えた市販品を採用した。 販売するのは招き猫と福笑いの2種。招き猫は児童のデザインを基に石こうで型を取り、地元の桜井瓦工業(同市小塙、桜井茂幸社長)に依頼して、銀色の光沢と耐久性の高い「いぶし焼き」で仕上げた。 社長を務める桜井幹大さん(12)は「地域の瓦の文化を広げ、未来に伝えたい」と話した。
茨城新聞社