SKE48・惣田紗莉渚、あきらめ悪い24歳の遅咲きアイドル 総選挙でなぜ8位?
アイドルブームが日本を席巻する一方で、その若年化も高まる昨今。10代前半でデビューし、20代半ばにはアイドル人生を“卒業”する者も多い。そんな中、20歳でアイドルデビューし、24歳で人気アイドルの仲間入りを果たしたのが、アイドルグループ「SKE48」の惣田紗莉渚(そうださりな)だ。“年齢”というコンプレックスを武器に変えて、10年以上の時を経て夢をかなえた遅咲きアイドルの原動力に迫る――。 「泥臭くちゃダメですか? 格好悪くちゃダメですか? 必死過ぎて引かれたっていいじゃないですか! 私は私にしか歩めない道を切り開いてきました。私は20歳でアイドルになったというコンプレックスがあったから、誰よりも頑張らなきゃと思ってやってきました!」 昨夏に開催された「第9回AKB48選抜総選挙」。 選抜メンバーの8位として名前を呼ばれた惣田は、夢の舞台で目に涙を浮かべながらこう叫んだ。「あきらめの悪さは誰にも負けない」とも語る惣田だが、彼女のアイドル人生はその言葉どおり常に“あきらめ”との戦いの連続だった。
大学を休学して20歳でアイドルに
最初の挫折は14歳のときに受けた「AKB48」の3期生オーディション。卒業生の渡辺麻友や現役最年長メンバーの柏木由紀らを輩出したが、 「ずっとバレエをやっていて、いつか舞台に立つ仕事がしたいとは思っていたのですが、当時はまだ現実味がなくて。母親に勧められて何となく自然体で受けて運良く最終審査までいけたのですが、落ちてしまって。実際に落ちたらすごく悔しくて、『AKB48』がどんどん盛り上がっていって、一緒にオーディションを受けていた人たちがテレビで活躍している姿を見るといいな、悔しいなと」と当時を振り返る。 翌年に開催された「AKB48」の4期生、5期生オーディションに応募するも、今度は書類審査で落選。派生ユニット「DiVA」のダンサーオーディションにも落ちるなど、挫折は続く。 その後、大学に進学するも、アイドルになるという夢をあきらめきれず、20歳のときに大学を休学して「第1回AKB48グループ ドラフト会議」に臨む。 従来のオーディションとは異なり、年齢制限が外された「ドラフト会議」を経て、「SKE48」の「チームKII」に加入することになるが、すでに20歳ということもあってか、指名順位は最後の5巡目と、お世辞にも“期待の星”という存在ではなかった。 「指名を頂いたときは、天にも昇るような気持ちでした。ただ一方で、アイドルは15歳くらいでなるイメージだったし、『20歳の私で大丈夫かな?』という不安も大きかったです。『私には誰よりも時間が残されていないし、必死にならなくちゃ!』と、同期の誰よりも早く(グループの活動拠点である)名古屋に引っ越しました」