「電動スーツケース」歩道走行…全国初の摘発 外国人観光客が増えるなか懸念も
無免許で「電動スーツケース」に乗って歩道を走行した疑いで、中国籍の女性が書類送検されました。こうした摘発例は、全国で初めてだということです。 【画像】書類送検された女性…警察の調べに対し「運転免許が必要だとも思っていなかった」
■書類送検された女性「乗り物と思っておらず」
中国SNSから 「でこぼこの道なんですけど、子どもと大人で乗れるんだよ。おっと、問題ない。大丈夫」 中国のSNSに投稿された映像。男性がまたがっているのはなんと「スーツケース」です。 空港とみられる場所で、若い女性が“歩行者よりも速いスピード”で移動しています。 他にも観光地や公道など、いたるところで「電動スーツケース」を利用する人の姿があります。 「重い荷物を楽に運べる」と、海外では人気が高まっています。 羽田空港でも26日、電動スーツケースで走っている人がいました。しかし、羽田空港は事故防止のため、走行を控えるよう呼び掛けています。 そんななか、全国で初めて電動スーツケースの運転を巡る摘発がありました。 道路交通法違反の疑いで書類送検されたのは、中国籍の30代女性です。 女性は今年3月、大阪市福島区の歩道を電動スーツケースに乗り、無免許で走行した疑いがもたれています。 今回、警察は「女性の電動スーツケースは、時速13キロの速度が出ることや、その形状から原付バイクに相当する」と判断し、無免許運転で摘発しました。 警察の調べに対し、女性は次のように話しています。 中国籍・30代女性 「電動スーツケースは乗り物と思っておらず、運転免許が必要だとも思っていなかった」
■外国人観光客が増える中…懸念も
「電動スーツケース」は、ケースに付いた車輪を内蔵バッテリーで動かして走らせます。女性が乗っていたのは、中国の通販サイトで購入したものだといいます。 交通問題に詳しい専門家によれば、「電動スーツケース」は“そもそも公道で走らせることができない”といいます。 交通問題評論家 加茂隆康氏 「電動スーツケースにはナンバープレート、ウィンカーなどもありません。原付バイクに相当するといっても、保安基準にあてはまらないので、日本の公道を走らせてはいけない」 外国人観光客がどんどん増える中、こんな懸念もあります。 加茂氏 「海外の観光客の方が自国では許されても、日本では許されないということがある。国によって法律が違いますので。外国人と日本人、外国人同士の交通トラブルが増えていくんじゃないかということは心配します」 (「グッド!モーニング」2024年6月27日放送分より)
テレビ朝日