筋トレが続かなかった人に朗報!ブランク明けの筋肉を呼び覚ますマッスルメモリー活用法
2024年になり、1カ月がたちました。 今年から筋トレをはじめた人や再開した人も多いのではないでしょうか。一方で、体調を崩したり仕事が忙しくなったりして、ブランクができてしまった人もいるかもしれません。 実は、ブランクができてもこれまで鍛えてきた筋肉は簡単には裏切りません。ブランク明けの筋トレで気をつけたいことをまとめました。
鍛え続けた筋肉に宿るマッスルメモリー
筋トレから遠ざかってしまうと、筋肉はどんどん減ってしまうのでしょうか。 実は、ブランクが3週間程度であれば、筋肉の量に大きな変化はなく、筋力が低下しやすいとされています。トレーニングを再開すれば、筋力を取り戻す時間はそこまでかからないそう。 ブランク明けのトレーニングで重量が上がらないのは、筋肉が減るのではなく筋力が落ちているからなのです。 さらに、数カ月や数年といった長いブランクがあっても、過去に長期間トレーニングを行っていれば「マッスルメモリー」によって、筋力を取り戻しやすいことがわかっています。 マッスルメモリーとは、一度筋肉をトレーニングして発達させた後、一時的にトレーニングを中断して筋肉量や筋力が低下しても、再びトレーニングをはじめた際に筋肉が元の状態に戻る(またはそれ以上に発達する)過程を指します。 なんと、身体はトレーニングをしていたころの体の状態を遺伝子レベルで記憶しているのだそうです。 ただし、筋トレをはじめたばかりなのにブランクをはさんでしまうと、トレーニング歴が長い人よりも筋肉が落ちやすいと言われています。 最近筋トレをはじめた人は、まず1年間続けることを目標にしてみましょう。
ブランク明けに注意したい5つの項目
これらの筋肉の特性を踏まえると、ブランク明けの筋トレで必要以上に落ち込む必要はありません。なぜなら、今日からまた継続すれば程なくして筋力は回復していくのですから。 そこで、ブランク明けの1回目のトレーニングで筆者が気をつけていることをまとめてみました。 1. マインドチェンジ 久しぶりのトレーニングのやる気とは裏腹に、重いウェイトを持ち上げたり、たくさんの回数をこなすことは期待できません。ブランク前の過去の栄光は一度忘れて、リフレッシュするくらいのモチベーションで行ないましょう。 2. ストレッチを入念に ブランクが3週間より長いと、筋力だけでなく筋肉の量も減少しはじめるそうです。 せっかくトレーニングを再開したのに、怪我をしてしまってはさらにブランクを長引かせるだけ。いつも以上にストレッチを丁寧に行ない、徐々にエンジンをかけていきましょう。 3. なるべく多くの筋肉に刺激を与える 続けていたトレーニングの内容によりますが、胸や背中といった特定の部位ではなく、なるべく全身を刺激できるメニューを組むといいでしょう。 少し息が上がるくらいの有酸素運動もおすすめです。 4. 重量と回数は無理せずに 初めは軽いウェイトからスタートし、徐々に重量を増やしていきます。 筋力が落ちているのは自然の摂理なのですから、限界まで追い込むことはせず、無理だと感じたら潔くインターバルに入りましょう。 5. 十分な睡眠と栄養 筋トレを続けている人にとっては「言わずもがな」ですが、ブランク明けは特に体を労わることも意識したいところです。 久しぶりのトレーニングの翌日は、いつもより激しい筋肉痛に襲われることもあります。 2回目以降のトレーニングに向けてしっかり休んでください。 筋トレのブランクは誰にでも起こりうるもの。大切なのは、ブランク後のトレーニングへの向き合い方です。ブランクができても筋肉は裏切りません。 マッスルメモリーを信じて、今日からまた筋トレを続けていきましょう。 Source: NIH, Nature
重田信