【2024ふくしま衆院選】直前情勢 福島県内選挙区 新3区 県南で浸透躍起 会津地盤各陣営 裏金影響どこまで
◇ ◇ 立憲民主党の現職小熊慎司の姿は7日、国会にあった。党本部は自民の「政治とカネ」を追及している。「政治への距離感を有権者が感じている。回復しなければならない」。政権交代への小熊の思いは強い。 前回は旧4区の野党統一候補として僅差で菅家を退けた。新選挙区となった今回、近年の各種選挙で自民支持層が勢いに乗る県南地方をどう切り崩していくかが鍵になると陣営は見ている。地元・会津を固めつつ、旧3区で当選10回を重ねた玄葉光一郎の後援組織を足掛かりに、県南の農業団体や商工業関係などへ支持を呼びかける。玄葉が懇意にしてきた市町村議らとの連携を強め、組織づくりを進める。 3区全体を統括する総合選対本部長に就く予定の県議の瓜生信一郎は「石破首相の政治姿勢は言行不一致だ。政権交代ののろしを福島から上げていく」と意気込む。 党の支持基盤が盤石と言えないのが課題だ。党籍を持つ市町村議員が「少ない」(党県連幹部)ため、活動の機運が広がりきるか懸念が残る。政党ではなく玄葉本人を推す熱烈な「玄葉党」の支持者がそのまま小熊に流れるかは不透明だ。ある支持者は「市町村単位で反自民の地方議員らが動いている。反応はいい」と語る。
◇ ◇ 共産党の新人唐橋則男(63)は、選対本部や後援会、県南地区委員会などと連携し、支持拡大に努めている。7日は会津若松市内を街頭宣伝で回り、自民党派閥の裏金事件の解明や消費税引き下げなどを訴えた。 (文中敬称略) ◆旧4区の前回得票結果 自民・菅家一郎 73,784 立民・小熊慎司 76,683 ◆旧3区の前回得票結果 (白河市、西白河郡、東白川郡分) 自民・上杉謙太郎 33,896 立民・玄葉光一郎 28,227