ポストシーズンまでの1年を通じてドジャースは大谷翔平の二刀流マネジメントをどう運用していくか
【球界ここだけの話】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(30)が自身2度目となる右肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を経て、2025年シーズンで投打二刀流の復活を期す。二刀流選手としては初めて大谷を指揮するデーブ・ロバーツ監督(52)は年間通じたマネジメントの重要さを強調する。 「大谷をマネジメントする上で最も大事なことは大谷自身の健康状態だと思っている。来年は二刀流として出場予定。日々、彼の考えを正直にコミュニケーションすることが大事で、投手として出場する分、打席数も少し減ってくると思う。彼自身の経験にも頼り、トレーナー陣と話し合いながらそのバランスとっていきたい」 エンゼルス時代の21―23年は二刀流として年間通じた実績を積んだ大谷。だが、いずれもシーズンも夏場やシーズン終盤に疲労からくると思われる失速や、負傷に見舞われた。エンゼルス時代との大きな違いは、ワールドシリーズ優勝が使命のドジャースではポストシーズンが開催される10月も年間スケジュールに組み込まれることだ。指揮官はその最大の目標から逆算し、大谷の二刀流復帰プランを温めている。 「25年は(投手の)イニング数のマネジメントが大事になってくる。(ポストシーズンから)逆算していくと3月は難しい。3月時点での大谷の二刀流は正直ちょっと難しいと思っている」と語り、カブスとの開幕シリーズが東京で開催されるが、その時点では投手として登板しない見込みを示した。 大谷自身は「自分の中では二刀流というのを今までやってきて長く続けたいという思いはある」と語った。既に二刀流で異次元のパフォーマンスを発揮してきただけに、今後はその高いハードルに加えて故障リスクも極力減らした運用が必要になってくる。来季は投打二刀流の復活だけでなく、その先の二刀流マネジメントにも注目が集まるだろう。(横山尚杜)