劇団『ヨーロッパ企画』旗揚げ25周年イヤーに新作映画制作 上田誠らメンバーが旗揚げ・新団員加入を振り返る
日テレNEWS
アニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の日本語吹き替え版脚本などを手がける上田誠さん(43)が代表の劇団『ヨーロッパ企画』。旗揚げから25周年を迎える2023年、オリジナル長編映画『リバー、流れないでよ』を制作しました。映画の公開を前に、脚本を手がけた上田誠さんと、主役のミコトを演じた藤谷理子さん(27)、ノミヤ役を演じた諏訪雅さん(46)にインタビューを行い、旗揚げ25周年を迎える劇団についてや、藤谷さんが17年ぶりの新団員となった経緯などを伺いました。 【画像】脚本家・上田誠が“時間もの”にこだわるワケ
■劇団として長編映画第2弾に挑戦
映画『リバー、流れないでよ』は、京の奥座敷と呼ばれる貴船の老舗料理旅館『ふじや』を舞台に、繰り返す2分間のタイムループから抜け出せなくなってしまった人々の混乱を描く群像劇です。ヨーロッパ企画としては、2020年6月にオリジナル長編映画の第1弾『ドロステのはてで僕ら』を公開。日本だけでなく、世界27カ国53の映画祭で上映され、各地であわせて23の賞を獲得しました。 ――なぜ今回、新作の長編映画を撮ることになったのですか? 上田:ヨーロッパ企画は劇団なんですけど、映画を2020年から作り始めまして、第2弾ということになるんですけど。僕らは京都の劇団なので、せっかくなら京都の風景を使って映画を作りたいという思いで、それで今回は貴船という場所をロケ地に選びまして、そこから話を作っていったというのがきっかけですね。
■旗揚げから25年 「周りの変化に流されないように」
劇団『ヨーロッパ企画』は、諏訪雅さんが、1998年に大学の演劇サークルで知り合った永野宗典さんと上田さんを誘って旗揚げした劇団で、今年25周年を迎えます。 ――旗揚げから25年がたち、劇団に変化はありましたか? 諏訪:そんなに内側は変わってないような気がしていて、来る仕事とか環境は変わっていくんですけど、それに引っ張られないように、昔からのヨーロッパ企画をずっと大事にしようとはしている、周りの変化に流されないようにしているっていうのが変化というか。 上田:最初は諏訪と永野宗典という2人の役者で、学園祭で演劇をやろうと。ひとり1万円ずつ出し合って3万円の予算でやって、結局収益は全部で3万6千円になって、6千円使って打ち上げをしたみたいな、そんな始まりだったんですよ。 それから25年たって。今回の映画も“自分らで何かやろうか”って言って、“じゃあ自分たちで出来るのはどこまでやれるんだろう”って、労力出し合って、やり始めてっていう感覚はあまり変わってない。自分たちで仕掛けて動いていくことを大切にしていますし、自分たちでなにか面白いことをやろうって言って始めてっていうのはあまり変わってないかもしれないですね。