【徹底解説】支援→擁護→不信任→??? 再選受け斎藤氏と吉村氏が”和解”か 議会で「不信任」も政策近く連携強化か
兵庫県知事選挙で再選を果たし、斎藤元彦知事が2期目をスタートさせました。 21日には就任後初の対外公務である「関西広域連合」の会合に出席し、大阪府の吉村知事とも握手を交わしました。 維新は兵庫県知事選で支援した候補が完敗していて、党勢の立て直しを迫られています。吉村共同代表は斎藤知事とどのように向き合っていくのでしょうか。ABCテレビ木原善隆コメンテーターの解説です。
斎藤氏は元大阪府の課長 吉村知事と距離近く…
斎藤氏はもともと大阪府の財政課長でした。当時から吉村氏に目をかけられていて、特に悪評はなく優秀な職員という評価でした。 そうした経緯から、維新は兵庫県知事選に立候補した斎藤氏を推薦し、自民党も半分が斎藤氏を推しました。その後の3年間の吉村氏と斎藤氏は蜜月関係で、大阪府知事と兵庫県知事がイベントなどで同席する機会も多くありました。 また、斎藤氏の政策は維新による大阪府政と近く、県立大学の無償化や県庁舎の建て替えの凍結などがそれにあたります。自民党からすると、我々も応援したのに斎藤知事はどんどん維新の方向へ向かっていくという意識がありました。
今年になり、内部告発文書問題が取りざたされるようになりました。 当初、維新や吉村氏は斎藤知事を擁護しました。百条委の設置に維新県議団は反対し、自民党県議団や県職員の労働組合が辞職要求しても、静観していました。 しかし、8月末から9月にかけて態度が変わっていきます。斎藤知事への風当たりが厳しくなるにつれて、維新への風当たりも厳しくなっていました。 8月25日の箕輪市長選で維新は、地盤である大阪府内の現職の市長として初めて落選者を出しました。 この選挙結果に維新は危機感をもち方向性を変え、9月には自民・公明・共産・ひょうご県民連合の各会派とともに兵庫県議会で斎藤知事への不信任を突きつけ、全会一致での可決に至りました。
兵庫県知事選で斎藤氏再選 維新との連携には「けじめ」が必要?
兵庫県知事選で維新は独自候補を立てる方針で、維新の参議院議員だった清水貴之氏が立候補しました。 しかし清水氏はより幅広く支持を集めようと維新を離党し、無所属で出馬します。 これで、維新は清水氏を応援する必要がなくなり、維新の議員のかなりの数が斎藤氏の支援に回りました。 投票結果でも、維新支持者の過半数は斎藤氏に投票したというデータがあります。