<日本S速報>広島が緒方監督の抗議で決勝点を奪って連勝
日本シリーズの第2戦が23日、マツダスタジアムで行われ、広島が5-1で日ハムを下し連勝した。中盤までは一進一退の攻防だったが、1-1で迎えた6回に、菊池涼介(26)のバスターで、二塁から本塁に突っ込んだ田中広輔(27)のクロスプレーの判定が、緒方監督のビデオ判定を求める抗議でアウトからセーフに覆って勝ち越すとブラッド・エルドレッド(36)の2試合連続の一発なども飛び出し一気に4点を奪い勝負を決めた。 1-1の同点で迎えた6回にカープはベンチ前で円陣を組んだ。それが逆襲の合図だった。 CSで打率.833を残した先頭の田中がレフト線を破る二塁打で出塁すると、続く菊池は、カウント2-1からボール球を振ってバスターを仕掛けた。これが見事に決まり、打球はレフト前へ抜けたが、目の前を打球が通ったこともあって、田中のスタートが遅れ、西川からのダイレクトバックホームに本塁はクロスプレーとなった。田中は右手から回りこむようにして滑りこんだが、アウトのジャッジ。しかし、すぐさま緒方監督が、ベンチを飛び出してリプレー映像による検証を求めた。長い時間がかかったが、なんと「手が先に届いていた」と判定が覆ったのである。田中の右手のベースタッチが大野の追いタッチよりも早かったのだ。 さらにカープが追い討ちをかける、無死二塁で試合が再開されると丸がバント。増井が処理したが、慌てたのか、一塁への送球が大きくそれた。ボールがファウルグラウンドを転々とする間に菊池が生還して3-1。 続く松山はライトフライに倒れたが、日ハムベンチが先発の増井から鍵谷にスイッチすると、鈴木誠也への初球が暴投となって、走者が三塁へ進む。一死三塁から鈴木は、センターへ犠牲フライ。イケイケムードの広島は、続くエルドレットが、レフトスタンドへ2試合連続となる特大の一発を叩きこみ、5-1と大きくリードを広げた。中盤までは、一進一退の攻防で、広島は、4回二死一、二塁から名手、菊池のエラーで同点とされていたが、その嫌な空気も一瞬にして変えてしまった。 広島は、最多勝の野村が、6回を2安打1失点。リードを奪った後の7回を今村、8回はジャクソンが日ハムの反撃を許さない。9回からマウンドに上がったストッパーの中崎が、中田、レアードに連打を許して無死一、二塁のピンチを作ったが、田中、代打・大谷を連続三振。気迫でリードを守りきってゲームセット。カープ野球の本領発揮で、25年ぶり出場の日本シリーズを本拠地で連勝した。札幌ドームで行われる25日の第3戦には、引退を表明している黒田が先発する。