高松商 靴そろえ「気付き」に変化 /香川
<センバツ2019> 40人以上の部員を抱える高松商野球部。着替えなどに使われる二つの部室の前にはずらっと靴が並んでいた。選手らは、わずかに乱れた仲間の靴をそろえながら、部屋を出入りする。 野球のプレー以外も気を抜かない。日ごろから周りへの気配りを徹底することが、試合での連携向上や相手選手の癖を見抜く力に結びつき、勝利を呼び込めると信じているからだ。新チームが始動した昨年7月から、2年生の飛倉爽汰主将や香川卓摩投手らが呼びかけ、全員で徹底するようになった。 香川投手も「普段から周囲を見る癖をつけることで、試合でも相手の変化に気がつくことができる」と語る。気配りは靴そろえだけではない。練習の合間に紙くずなどが落ちているのを見つけると欠かさず拾い、ポケットに収めていく。 山下聖矢捕手(1年)は「最初、先輩に言われた時は野球につながるか半信半疑だったけれど、今はやっていて良かったと思える。守備位置がおかしかったら指示をしたり、相手打者の狙い球を考えながら配球を組み立てられたりするようになった」と話す。【潟見雄大】