新燃料ロケット 北海道・大樹で発射 相模原の企業が25年秋 植松電機と共同開発
ロケット開発のベンチャー企業「ロケットリンクテクノロジー」(相模原市)は2025年秋にも、赤平市の植松電機などと共同開発した新しい固体燃料を使ったロケットを、北海道十勝管内大樹町の宇宙港「北海道スペースポート」(HOSPO)から打ち上げる。高度100キロメートル超の宇宙空間への到達を目指し、成功すれば人工衛星の搭載も可能なより大きなロケットの開発に乗り出す。
使用する固体燃料は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や植松電機などが21年に完成させた低融点熱可塑性推進薬(LTP)。熱を加えると溶け、冷やすと固まる樹脂を使っており、硬化に時間がかかる従来の固体燃料に比べて製造期間やコストが10分の1程度で済むのが特徴だ。 ロケットリンク社はJAXAが認定する宇宙ベンチャーの一つで、23年4月に設立された。打ち上げを予定するロケットは全長約5メートル、重さ約500キロ。打ち上げに成功すれば、衛星などを軌道上に投入するためのより大きなエンジンを搭載できるロケットの開発を進める。