犯人着用のかっぱ押収 加賀コンビニ強殺、3日で発生14年
●県警が発表 加賀市桑原町のコンビニで2010年11月に起きた強盗殺人事件で、石川県警は30日、犯人が着用していたとみられる紺色のかっぱを発見、押収していたと発表した。遺留品とみられるかつらと、犯行に使われたトラックが見つかった場所の中間に当たる同市中島町の高架下に落ちていた。逃走中に脱ぎ捨てた可能性がある。 事件は来月3日で発生14年を迎える。県警は土地勘のある人物の犯行とみて、現在も40人態勢で捜査を続けている。 県警によると、かっぱは現場のコンビニから北約4キロに位置する県道・御橋大橋の高架下の草むら付近で、事件翌日に捜査員が発見した。大手雑貨店で105円で販売され、市内でも購入できたという。店内の防犯カメラ映像では、犯人はフード付きの緑色の上着に紺色のかっぱを重ね着していた。 犯人が変装に使ったとみられる女性用のかつらは、現場から北に約2キロ離れた同市中島町の生活道路に落ちていた。かっぱは、トラックが乗り捨てられていた小松市月津町の農道とかつらの発見場所との中間地点で見つかっており、逃走中に捨てたとみられる。 ●凶器と同型包丁公開 県警は30日、現場に残されていた凶器と同じ形状の洋包丁の写真を公開した。全長約35センチ、刃渡り約20センチの両刃で、模様や刻印はない。大手雑貨店で630円で販売され、市内でも扱う店舗があった。 県警は事件の捜査に延べ約6万5千人を投入。9月末時点で1206件の情報が寄せられたが、有力な手掛かりはない。情報提供は大聖寺署捜査本部=0761(72)0110=まで。 ★加賀市コンビニ強盗殺人事件 2010年11月3日午前2時58分ごろ、国道8号沿いの「ローソン加賀桑原町店」で発生。店長の山崎外茂治さん=当時(68)、加賀市小菅波町=が犯人に包丁で刺され、失血死した。現金を要求した人物はレジの金に手を付けず、現場に洋包丁と白い袋を残して逃走した。警察庁が最高300万円を支払う公的懸賞金(捜査特別報奨金)の対象事件としている。