【陸上】今季国内全勝 久保凛「みんなの気持ちも背負って…」39年ぶり大会新も涙
◇第78回国民スポーツ大会 陸上競技(12日、佐賀・SAGAサンライズパーク/SAGAスタジアム) 【画像】日本選手権優勝者の証“ライオンのメダル”を手にした久保選手 陸上競技の2日目は、各種目の決勝が行われ、「少年女子A 800m決勝」では、日本記録保持者、16歳の久保凛選手(東大阪大敬愛高2年)が、39年ぶりの大会新記録で優勝を飾りました。 前日の予選では、余力を持った走りで、全体トップの2分5秒65で決勝進出を決めていた久保選手。 今季最後の800mのレースとなったこの日は、「自己ベストを出して終わりたい」と意気込んでいました。 決勝では、前日の予選ではつけていなかったハチマキを巻いて登場。「今回は大阪代表という形なんですけど、学校も背負ってきているので、みんなの気持ちも背負ってハチマキをつけました」と気合を込めていました。 この日も大きく一礼してトラックに向かうと、スタートからぐんぐん加速。最初の400mを58秒のハイスピードで通過します。これは7月に日本女子初の“2分切り”、1分59秒93をマークしたときよりも1秒速いタイムでした。 後続をどんどん突き放し、独走状態となった久保選手でしたが、「今シーズン最後のレースという事で少し力んでしまった」と、後半ペースダウン。 それでも、2位以下に5秒以上の差をつけ、39年ぶりの大会新記録となる、2分2秒09の好タイムで優勝を飾りました。 シニアデビューとなった今シーズン、国内大会の800mでは全勝と、驚きの飛躍を遂げた久保選手ですが、自己ベストを更新できなかった悔しさから、レース後には涙を見せる場面も。 「しっかり自己ベストで終わりたいという気持ちもあったんですけど、1周目はしっかり自分のリズムで入ることができたが、2周目は思ったより足が動かなくて、悔しい結果になってしまった」と振り返りました。 課題にしている持久力については、「冬季に駅伝でしっかり長い距離を踏みたい」と話し、「春の800mでまた日本記録を更新する走りができるように練習に取り組もうと思います」と早くも来シーズンを見据えました。