バルドラール浦安ラス・ボニータス・松本直美

1月21日、日本女子フットサルリーグ（女子Fリーグ）2023-2024 ファイナルシーズン上位リーグ 第15節がバルドラール浦安アリーナで行われ、、バルドラール浦安ラス・ボニータスとアルコ神戸が対戦。浦安は6-2で勝利した。 立ち上がり、3分に松本直美、8分に宮原ゆかりが得点し、会場を沸かした浦安。その後、14分に失点するも、16分には江口未珂がミドルシュートを決め3-1と2点リードで試合を折り返す。第2ピリオドは25分に失点するも、その後は完全に試合を掌握した。ワンタッチの流れるようなパス回しからの得点を含めた3点を加え、1500人超が詰めかけたホームで6-2の完勝を収めた。 試合後、米川正夫監督と筏井りさが記者会見に出席した。

無敗でシーズンを終えたい

●バルドラール浦安ラス・ボニータス｜米川正夫監督 ──試合を振り返って。 たくさんのお客さんの前だったこともあり、固さのある試合の入りでした。ゲームが落ち着くまでに2まわりくらいかかりました。普段これほどの観客の前でやれていないこともあり、もっと早く自分たちのゲームにできたら良かったとは思います。 スタートはピヴォを入れて戦っていますが、途中からはクワトロ（4-0システム）も入れながらでした。失点につながったシーンもありましたし、練習もしていましたが、もっと状況を判断して実行できるようにやっていけたらと思います。 すでに優勝は決まっていますが、大きなモチベーションはもっていましたし、お客さんや周囲からどう見られているかを意識しながら練習しようと話していました。このままリーグ戦も全日本選手権も勝って、無敗でシーズンを終えたいと思います。 ──前節に引き分け、全勝優勝を逃してから、ここまでどのような取り組みをしてきたのでしょうか。 ホームでやれますし、選手がすごく集客を頑張って、自分たちでお客さんを呼んでいることが大きかったですね。自分たちで呼んでおいて、恥ずかしい試合を見せられない。それに、お金を払って見てもらえる価値を提供できているのかは、常に考えています。なので、この試合に関しては、選手みんなで取り組んでやってきました。 ──女子フットサルの環境は決して良化しているとは言えないなか、連覇を継続していますし、それに、スタッフ陣も他クラブとは比べられないほど充実しています。そうした環境についてはどう感じていますか？ 4シーズン前にタイトルを獲得したあたりから、少しずつ交渉してきました。もっといい環境でプレーさせてあげたい、と。それで（それまでは毎回異なる練習場を使っていたところから）バルドラール浦安アリーナの別階の練習場を使えるようになりました。スポンサー集めも進めてきて、少しでも選手の価値を感じてもらい、プレーに専念できる環境をつくれるようにと、それは選手自身も意識していることです。 こうした取り組みは、僕らのようなクラブが率先してやらないといけないと思います。環境を良くしていかなければ、モチベーションも下がってしまいます。今は、選手も自主的にやってくれているのでうれしいですし、より良いプレー環境をつくっていくためにもっと頑張っていきたいと思います。 ──不在の選手もいるなか、セットの組み合わせを普段と変えてきました。特に、本来はフィクソではない江口未珂選手をそのポジションで起用していた意図は？ そもそも、少し前から江口はフィクソで使うようになりました。彼女はパスのうまさをもっているので、その良さを最大限に生かすために、使われるより使いたいのでフィクソにしました。練習でもかなり良かったので、心配なく送り込みました。今後も、こうした起用は考えています。すでにいろんなポジションをこなしている選手もいますし、そこは全日本選手権に向けて取り組んでいるところです。 ──GKを含めて全員を出すことはホーム最終戦ということもあるのか。それでいて勝ち切った戦いには、名古屋オーシャンズのような“絶対女王感”もあります。連覇以降、どこをモチベーションにしていくのでしょうか。 選手にももちろん、難しさはあると思います。女子フットサルは、なかなかアクシデントが起こりづらい競技です。選手のフィットネスがあれば戦術がなくても勝てるということはほとんどありません。それでいて自分たちは、フィットネスも戦術も他を上回れるようにやっているので、そうそう負けないという自負があります。ですから、自分が監督を続けている限りは、勝ち続けるしかありません。そこをモチベーションにしています。そして中身もより細かいところを詰めていく。自分が作っている作品のような感覚もありますから、より良いフットサルにしていきたい。

みんなが勝つためにやってきた結果

●バルドラール浦安ラス・ボニータス｜筏井りさ ──試合を振り返って。 セットも少し変わっていましたし、ホームでやれるというなかで、優勝は決まっていますけどいい試合をしたいと、この日に向けて準備してきました。セットが変わることでバランスが崩れたり、組み合わせの違いもあるなか、個人個人の良さを考えて、みんなが勝つためにやってきた結果かなと思います。