「健康に一番大切なのは、笑うこと」「人生に悩んだ時、《読むこと》が答えをくれる」折々に思い出したい、元気が出る瀬戸内寂聴さんのことば
愛に生き、仏の道を説き、執筆に人生をささげた瀬戸内寂聴さん。三回忌を迎えた今もなお、そのことばは、私たちの背中をしっかりと押してくれます。折々に思い出したいフレーズを集めました(撮影:本社写真部) 【写真】《孤独》に耐える力をつけよう * * * * * * * ◆「己を忘れて人のために生きる」 みんなが「忘己利他(もうこりた)」で生きるようになれば、喧嘩もなくなるし、戦争もなくなるでしょう。 人様の愛情の力は大きいですね。 ◆「健康に一番大切なのは、笑うこと」 とにかく笑顔で過ごすこと。 年齢を重ねたら、他人に楽しませてもらおうとしてはダメです。 笑えることを自分で見つけ出しましょう。 ◆「《孤独》に耐える力をつけよう」 人間は生まれた時から孤独だから、人を愛するし、肌を温めあう。 だけど、根本が孤独であることを忘れず、甘えすぎないで。
◆「自分の心が滞っていると気づく人は、自身の革命を起こせる」 自分を変えるのは、ひとつの革命。 大きなエネルギーを必要としますが、自分の頭で考えて決断をしたら、きっと何かしら道が開ける。 革命は、何歳になっても起こせます。 ◆「どうせ死ぬなら、好きなことをしなければ損」 いろいろな経験をしてきましたが、好きなことを全力でするのが、私の元気の源ではないかと思います。 ◆「人生に悩んだ時、《読むこと》が答えをくれる」 人の悩みのうち、この世が始まって初めての悩みにぶつかっている人はまずいない。 同じ悩みを持った人の本は、いくらでもある。 本は必ず、何かを答えてくれます。 ◆「私は《今》しか考えません」 目の前にしなければならないことがあれば、それに一所懸命になる。 そうしていると、済んだことやこれからのことを、あれこれ思い悩んだり憂えたりしている暇はないですよ。 (撮影=本社写真部)
瀬戸内寂聴
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