「部活動指導員がいてくれてすごくありがたい」 指導員希望者と行政つなぐ新システムも
■55.7%が部活動が負担 全日本教職員連盟が2023年に発表した調査によると、小中学校教師の55.7パーセントが部活動業務について「負担を感じている」と回答。 スポーツ庁は、2022年に学校の部活動に関する新たな「ガイドライン」を発表し、教師の「部活指導業務改善」の徹底を促すため、学校設置者に対し、部活指導員など確保するよう求めています。 江藤さんは、行橋市が募集する「部活動外部指導員」に応募し、選考を経てパートタイムで勤務しています。 行橋市では現在、市内の中学校にあわせて5人の「部活動外部指導員」を派遣しています。 ■部活指導員のマッチングに新サービス 部活動外部指導員 江藤竜一さん「基本的に部活動指導員は、行政のホームページで自分から応募する形になっている。逆に行政側から指導者を探せるようなものがあるのは非常に便利なのかな」 「行政側から指導者を探せる仕組み」として、新たなサービスが注目を集めています。「全国部活動指導者マップ」です。 一般社団法人日本部活指導研究協会 中屋晋代表理事「部活を指導したいという方々と部活を依頼したいという方々がそれぞれ安心して探せるようなマップで、69種目登録する種目があるんですけど、その中で野球が一番多い。文化部は吹奏楽部の方の登録が多い。(指導員の)質の担保を考えていかなければならない」 全国部活動指導者マップでは、会員になった学校などが、マップから採用したい人材を検索することができます。 運動競技を中心に、指導者としての能力があるかどうか、協会独自の検定試験も実施していて質の高い指導者を見つけられる可能性が高い、と話しています。 指導員として活動することを希望して、マップにエントリーしている人に話を聞いてみると 中村章さん(65)「大学まで行って保健体育の教員を志望していた。定年するにあたってもう一度夢をかなえようかなと思って。アンダー14(少年バレー)をボランティアで教えていました」 大学時代はバレー部副キャプテンとしてチームを引っ張った中村さん、「部活動指導者」というかつて見た夢を叶えるために全国指導者マップに登録したということです。 中村章さん「こどもを教えるのは面白いというのと、今回、部活動指導員を勉強して、もう一回生徒指導やってみたいなという気持ちになっています」 マップに登録されている候補者は現在600人以上。中村さんは、現在もオファーを待ち続けています。