三浦大輔監督に正力松太郎賞、王貞治座長「見事な戦いぶりで下克上成し遂げた」…満場一致で選出
プロ野球界で最も栄誉ある正力松太郎賞(読売新聞社制定)に、DeNAの三浦監督が選出された。セ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち上がり、日本シリーズでも劣勢をはね返して日本一をたぐり寄せた巧みな手腕が評価された。特別賞は、移籍1年目の米大リーグ・ドジャースで、前人未到の「50本塁打、50盗塁」を達成し、ワールドシリーズ制覇も成し遂げた大谷に贈られる。
選考委員会では、三浦監督のほか、レギュラーシーズンで91勝49敗3分けと圧倒的な成績を挙げたソフトバンクの小久保監督が対抗馬として候補に挙がり、就任1年目で混戦のセ・リーグを制した巨人の阿部監督の名前も出たという。
記者会見に出席した王委員(座長)と門田委員によると、高田委員らからペナントレースの成績を重視すべきだとの意見も出たが、他球団から移籍した投手を再生させ、全員野球で粘り強く勝ち上がった三浦監督こそ、受賞にふさわしいと評価する声も上がった。王座長は「勝負の世界は勝つことが鉄則。見事な戦いぶりで下克上を成し遂げた三浦監督の手腕は評価されるべきだ」と発言。最終的に満場一致で選出が決まった。
特別賞の大谷は、打者に専念した今季、54本塁打、59盗塁と驚異的な活躍を見せた。王座長は「みんなの期待に『応える』ではなく、期待を『超える』活躍。ますます上のレベルの楽しみをファンの皆さんに与えてほしい」とたたえた。