繰り越した「通帳」をその都度、迷わず処分する母。問題はないのでしょうか?
銀行の通帳は、それまでの取引を記録し証明するものとして大切です。通帳のデジタル化が進む中、紙の通帳の必要性が徐々に薄れつつありますが、まだ紙の通帳を利用しているという人も多いのではないでしょうか。 紙の通帳はページに限りがあるため、最後のページまで記帳されたあとは新しい通帳に繰り越されます。その際、古い通帳はすぐに処分してしまってもいいのか、迷う人もいるかもしれません。そこでこの記事では、通帳の処分について適切な対応方法をご紹介します。 ▼実家で子ども時代の「通帳」を発見! 引き出しは可能なの?
繰り越した通帳をすぐ処分しても基本的には問題ない
繰り越し済みの通帳は、基本的には今後の取引において使用することはなく、処分自体は問題ありません。 古い通帳を処分すれば、物理的なスペースが確保でき管理も簡単になります。とくに、複数の銀行口座を持っている場合、それにともない通帳も増えてしまうため、整理整頓の手間を省けるでしょう。 しかし、処分には注意が必要です。古い通帳にはお金の出入りの記録や、個人情報が記載されているため、単に燃えるゴミとして捨てるのは避けるべきでしょう。 自分で処分する場合は、個人情報が分かる部分を黒の油性マジックなどで塗りつぶしたり、シュレッダーやはさみで細かく切ったりするなどして、情報漏えいを防ぐ必要があります。 また、通帳を繰り越すタイミングで銀行窓口に処分を依頼することが可能なケースもありますが、受け付けていない銀行もあるため、古い通帳が必要ない場合は繰り越しする際に銀行窓口に相談してみましょう。 ■通帳の繰り越し方法 通帳の繰り越しは、窓口に通帳を持参するか、あるいはATMで行います。一部、繰り越しできないATMもあるため注意しましょう。窓口ではスタッフが繰り越し処理を、ATMでは通帳を挿入し、画面の指示に従うことで新しい通帳へ繰り越しされます。 繰越時には、新しい通帳に最新の取引まで記帳されているか、繰り越し後の残高が正しいか確認しましょう。 ■通帳を保管すべきケースとは 繰り越し済みの通帳は基本的に処分してしまってもOKですが、特定の目的で過去の取引記録が必要になる場合など、保管しておいた方がよいケースがあります。例えば住宅ローンを利用する予定がある場合、過去一定期間の通帳のコピーを求められることがあるため、前の通帳が必要になる場合もあるでしょう。 また、自営業やフリーランスの人も、確定申告などのために5~7年分の通帳を保管することが望ましいといえます。そのほか、相続手続き中の場合も、故人の通帳は手続きが完了するまで保管が必要です。