ケイン、C・ロナウド、ムバッペ、ルカクらFW陣が苦戦 EUROとコパ・アメリカの両方で1試合平均得点は減少していた
得点数減少はサッカーの魅力を奪う?
コパ・アメリカ2024はアルゼンチン代表が制し、EURO2024はスペイン代表の優勝で幕を閉じた2つのビッグトーナメント。 両大会とも大きな盛り上がりを見せたが、やや気になるのが1試合平均得点の減少だ。 EUROでは前回大会で142のゴールが生まれていたが、今大会は117ゴールまで減少。1試合平均得点は2.29点だ。 コパ・アメリカも僅かではあるが、減少している。前回の2021年大会は28試合で65ゴールが生まれたが、今大会は32試合で70ゴール。1試合平均得点は2.19点だ。 コパ・アメリカではアルゼンチン代表のFWラウタロ・マルティネス、ウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスがセンターフォワードとしてきっちり得点を決めたが、EUROの方ではストライカーが苦戦するケースが目立った。 ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、イングランド代表ハリー・ケイン、ベルギー代表FWロメル・ルカク、フランス代表FWキリアン・ムバッペらは状態が上がらず、優勝したスペインも最前線に構えるアルバロ・モラタは7試合で1ゴールを奪っただけだ。 はっきりとした原因は分かりづらいが、シーズンをフル稼働してきたケインやムバッペはコンディション調整に苦しんでいたように見える。 他にはVARの精度も大きいか。ルカクのゴールが何度かVARで取り消されたように、今は細部までビデオで判定される。きっちりとジャッジできるのは良いことだが、VARの影響で1試合あたりの得点数は減少していくかもしれない。 得点数減少はサッカーの魅力を削ぐことになるのだろうか。今回のEUROではイングランド、フランスの戦いが退屈と指摘されるなど、思うように得点を奪えないチームもあった。両大会で平均得点が減少したのは気になるポイントだが、サッカーファンは今夏2つのビッグトーナメントをどう捉えただろうか。
構成/ザ・ワールド編集部