川村昌弘、星野陸也、中島啓太が語る欧州ツアー。攻略のカギは「風」と「移動」【DPワールドツアー大研究②】
【星野陸也】今季は絶好調でポイントランク2位
「芝も風も日本と違うけどいろいろな国の文化を学べる」 欧州ツアーの選手は技術的にティーショットがすごく上手いイメージです。コースが長くて意外と狭いから、ドライバーの精度が高い。日本なら中断になるような50ヤードくらい戻される“爆風”が吹いたりして、ドライバーで240ヤードくらいしか飛ばなくて最初はびっくりしました。コースセッティングも日本と全然違っていて、地面も硬く芝の1本1本が太いので抵抗が大きく、クラブの入れ方も変えないといけないんです。バンカーも均すときに線をわざと付けるので、ボールが沈んで軽い目玉みたいになることもあり、出すだけになることも多い。気づいたらいつも予選カットライン上。選手の実力が詰まっているんです。でも、だからこそ予選通過すれば上位にいけるチャンスは大きい。 海外でいろいろな国を転戦するのは最初は怖いという感覚もありましたが、今は楽しいですね。世界中のコースを回ることができますし、人や文化とも触れ合えますから。コースから少し歩けばヨーロッパの歴史や文化がすぐそこにある。街並みやお城、美術館などを見ながら歩くのも楽しいです。
【中島啓太】参戦6試合目で早くも優勝
「コースはどこも個性的。日本と違う“重たい風”が多い」 まだ中東と南アフリカとアジアしか行っていませんが、コースはそれぞれ個性的です。芝はバミューダが多いですね。タフなピンポジションのなかで、質の高いショートゲームが求められることも多くて。また、日本と違って“重たい風”も多い。基本的に風がない日がないので、きれいなスウィングをするよりも、ボールをコントロールすることを大事にしています。あまりスウィングにはこだわらずにボールの飛び方やデータにこだわっていきたいと思っています。今後さらに多様な芝のコースに行くので、ウェッジはいろいろなバウンスのものが必要になると思っています。 たくさんスコアを伸ばしても順位は少し上がるくらい。風が吹いてもビッグスコアを出す選手もいるなか、とにかくスコアを伸ばさないといけない試合が多い。でも、トップ選手でも予選落ちはしますが、意外とみんなそんなに落ち込んでいないです。すごく切り替えが早いなと感じます。選手ラウンジでの過ごし方などを見て、意外とすっきりしていて、試合はたくさんあるから、「また次」という雰囲気なんです。 PHOTO/Hiroaki Arihara、Blue Sky Photos、 Getty Images
週刊ゴルフダイジェスト
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