1年春から明徳義塾の守りを支える里山捕手、1年間の経験を来年センバツに生かす【この秋輝いた球児たち】
この秋、高知、四国を制し、明治神宮大会に出場した明徳義塾(高知)。初戦で優勝した横浜(神奈川)に敗れたが、わずか2失点と守備力の高さが目についた。エース池崎 安侍朗投手(2年)が安定していることはもちろんだが、1年生ながらバッテリーを組む里山 楓馬捕手の存在も忘れてはいけない。 里山の四国、明治神宮大会の打撃成績一覧 以下の数字は今年の明徳義塾の公式戦のチーム防御率である。 春季四国大会 4.00(1試合) 夏高知県大会 1.85(4試合) 夏甲子園 1.00(2試合) 国民スポーツ大会 0.96(3試合) 秋季高知大会 0.29(4試合) 秋季四国大会 1.67(3試合) 明治神宮大会 1.12(1試合) 国民スポーツ大会の初戦こそスタメンではなかったが、その他、すべての試合でスタメンマスクをかぶり、投手陣を支えた。ほとんど池崎が登板しているとはいえ、初戦敗退した春季四国大会以外、すべて1点台以下という数字は、里山の貢献度を表しているとも言える。 全国的にも超名門チームのスタメンマスクを、1年春から務めている。夏甲子園では8番打者ながら2点適時打を放つなど、2試合7打数3安打3打点。新チームでは5番も任されることもある。名将・馬淵監督からも信頼が厚く、夏からバッテリーが安定してきていることを評価している。国民スポーツ大会の10年ぶり2度目の優勝、秋季四国大会優勝も決して偶然ではない。 キャッチングに加えて、遠投105メートルの強肩の持ち主。1年春から二塁送球1.9秒台をマークするスローイングはもちろんだが、リード面の素質の高さが売り。高い将来性を見込んで馬淵監督も里山に経験を積ませている。来年春のセンバツでは、1年生とは思えない落ち着いた配球とスローイングを見せてくれるだろう。