「貯金がないと相手に失礼だから…」となかなか結婚に乗り気ではない息子。20代30代で貯金ゼロは珍しいのでしょうか?
「貯金がないから」という理由で結婚を踏みとどまってしまう方は、少なくないでしょう。しかし、結婚している20代30代で貯金ゼロの状態は、珍しいことではないようです。大切なのは、結婚後に2人で家計管理していくことです。 本記事では、結婚している20代30代の貯金事情や貯金ゼロでも結婚できるのかについて解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
20代30代の貯金事情
金融広報中央委員会 知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯調査)」によると、すでに結婚している20代30代で金融資産を保有していない割合と貯蓄額の平均値・中央値は表1の通りでした。
出典:金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成 20代30代ともに貯金をしている割合の方が多いですが、貯金をしていない世帯も約30%おり、貯金ゼロでの結婚は珍しくないといえます。しかし、30代になると貯金をしている割合が高く、貯蓄額の中央値も20代の5倍です。
貯金がない状態での結婚は無謀?
貯金がない状態での結婚でも、一概に無謀とはいえません。婚姻届を提出するだけであれば費用はかからないため、貯金がなくても問題ないでしょう。 また、結婚に必要な資金は個々のライフスタイルによって異なります。例えば、質素な結婚式や身の丈に合った生活を心掛ければ、無理なく生活を始められる可能性もあるでしょう。結婚生活の早期から経済的なパートナーシップを築くことで、2人の絆が深まることも期待できます。 しかし、結婚後に訪れるさまざまなイベントを考えると、貯金がない状態は不安に感じるかもしれません。全国広報中央委員会 知るぽるとの同調査によると、結婚をしている20代30代が貯金をする目的の上位3位は、表2の通りです。
出典:金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成 割合は異なりますが、20代30代ともに貯金する目的は同じようです。万が一に備えての資金は結婚後に2人で貯めていくこともできます。結婚後にお互いが支え合って生活していければ、貯金ゼロでも結婚生活をスタートできるでしょう。 結婚後に必要なお金を貯めるために、どうやって家計管理をしていくのか2人で話し合いましょう。具体的には、それぞれの収入から家庭にいくら入れるか、また、どちらがお金の管理をするかなどがあげられます。 結婚に乗り気にならない理由が貯金だけであった場合は、貯金ゼロでも結婚をすることは可能ですが、結婚後の家計管理について一度相手と話し合った方がいいでしょう。
結婚している20代30代の中で貯金ゼロの割合は約30%
結婚している20代30代の中で、貯金ゼロの世帯は約30%存在します。そのため、貯金がない状態での結婚をしたとしても、結婚後、2人で協力し合い家計管理をしっかり行えば豊かな結婚生活が送れるかもしれません。 結婚に乗り気にならない理由が貯金だけであるならば、貯金ゼロの状態でも問題なく結婚生活を始められる旨を伝えて相手と家計について話し合うことを勧めてみてください。 出典 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)(表番号2、4、18) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部