実刑判決確定後も2年間行方不明 広島高検、男の身柄を確保し収容
出資法違反などの疑いで岡山県警に逮捕され、2年前に実刑判決が確定したものの行方不明になっていた男(69)について、広島高検が身柄を確保し、収容していたことがわかった。広島高検が取材に明らかにした。 男は「G―1取引」と呼ぶ投資を男女3人にもちかけ、計6200万円を不正に預かったなどとする出資法違反と詐欺の容疑で2021年に逮捕、起訴された。岡山地裁倉敷支部は2022年3月、懲役2年6カ月罰金250万円の実刑判決を言い渡したが、男が控訴。広島高裁岡山支部は同年7月に控訴を棄却し、判決が確定した。 男は地裁判決前に保釈され、広島高検が判決確定後に出頭を求めたが、連絡がつかなかったという。広島高検は取材に「近時、身柄を確保して収容したが、詳細は収容事務に関わるので控える」としている。関係者によると、男は今月、身柄を確保されたという。 懲役・禁錮刑が言い渡された後、刑の執行前に行方不明になる「とん刑者」の存在は問題となっており、法務省によると23年末時点で24人。23年11月施行の改正刑事訴訟法で不出頭罪が設けられ、2年以下の拘禁刑とする罰則が設けられた。(根本快)
朝日新聞社