白星消えた…菊池雄星が6回1失点7奪Kも3勝目はお預け 「酔いしれる」圧巻の投球もリリーフ陣打たれてチームは逆転負け食らう
ブルージェイズの菊池雄星が現地時間5月3日(日本時間4日)、敵地ワシントンでのナショナルズ戦に今季7試合目の先発登板。6回100球を投げて6安打1失点7奪三振の好投を見せたが、降板後の7回にリリーフがつかまり、今季3勝目はお預けとなった。 【動画】圧巻投球!菊池雄星が3者連続三振を奪うシーン 菊池は初回一死から安打で出塁を許したが後続を断ち、無難な立ち上がりを見せる。味方打線が3点を先制し、3-0とした直後の2回は連打で二死二・三塁とピンチを背負ったが、9番のトレイ・リップスコームを三ゴロに打ち取り、切り抜けた。 しかし3回、ジェーコブ・ヤングに二塁打を浴びたあと、無死二塁からC.J.エイブラムズの右翼への適時打で1点を返されて3-1とされると、さらに一死一・三塁とピンチは続いたが、5番のキーバート・ルイーズを遊ゴロ併殺打に打ち取り、この回を1点で凌いだ。 米メディア『LWOS』のライアン・ジリオ記者は記事の中で、菊池は「トップスターターとしての地位を確立した」とし、「(ブルージェイズと)契約最終年のキクチは、自分が最高の投手の一人であることを証明している」と紹介している。 そして、「速球を投げる割合はまだ45%以上だが、カーブの使用率をさらに高めている。スライダーの使用率を18%弱まで下げる一方で、カーブを投げる割合は27%を超えている」と説明した。 この日もストレートとカーブが冴えわたった。圧巻だったのは4回だ。アレックス・コールを137キロのカーブで空振り三振、イルデマロ・バルガスも同じく135キロのカーブで空振り三振に切って取った。そして、続くライリー・アダムズからは155キロのストレートで空振り三振を奪い、3者連続三振と見事な投球だった。 投球分析家のロブ・フリードマン氏も自身のXで「ユウセイ・キクチ、自分自身に酔いしれるような投球」と3者連続三振の映像を添えて投稿した。 5回に入ると、トレイ・リップスコームを145キロのスライダーで空振り三振、ジェシー・ウインカーには141キロのスライダーで空振り三振と、今度は一転してスライダーを決め球にして、イニングをまたいで5者連続三振と圧巻の投球を披露した。 6回もニック・センゼルから142キロのスライダーで空振り三振を奪うなど無失点。この回でマウンドを降りたが、7回にリリーフのエリック・スワンソンが無死一・二塁で代打のルイス・ガルシアに逆転3ランを浴びてしまい、菊池の勝ち投手の権利が消滅してしまった。 前回の登板は4月27日(日本時間28日)のドジャース戦で6回4失点で敗戦投手となり、花巻東高の後輩にあたる大谷翔平との対戦は二ゴロ、右前への適時打、空振り三振という結果だった。 この日は6回1失点でまとめたが、終盤にリリーフ陣が崩れてチームは逆転負け。それでも菊池の防御率はこの日で2.72まで下がり、安定した投球を続けている。次回こそ3勝目を手にしたいところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]