【ヴィクトリアマイル・調教採点】最終調整〝成功〟モリアーナに大チャンス到来 本格化著しい「激走候補」も
[GⅠヴィクトリアマイル=2024年5月12日(日曜)4歳上牝、東京競馬場・芝1600メートル] 【ヴィクトリアマイル】調教タイム一覧 舘林(美浦南)関東馬が勝てば、どの馬でもGⅠ初制覇だな。 山河(美浦坂路)実績は一応、関西馬のほうが上ですけど。今年のメンバー構成なら初戴冠もあり得る話ですね。 舘林 で、イチ押しがモリアーナだ。いつものように気性面を考慮した調整メニューだが、ゆったりとキャンターに下ろせたのは何より。むしろ猛時計にならずに〝しまい重点〟の内容に終始できたことを評価したい。 山河 少なくとも最終追い切り段階では〝自分との闘い〟に勝ったということですか。 舘林 うん。それにマイル戦の流れならば折り合いを心配する必要はないしな。メリハリのあるシルエットが、いい筋肉がついていることを証明しているし、間違いなく好調な今回は千載一遇のチャンスだろう。 山河 で、二番手評価は? 舘林 先週がひと息だったのでB評価止まりのウンブライルも含めて、みんな悪くないぞ。その中ではフィアスプライドだな。もともと稽古駆けするタイプだが、1週前がラスト10・9秒をマーク。最終追い切りも鋭さ満点の動きだったように仕上がりは申し分ない。フィールシンパシーはここ数戦が高いレベルで安定しているけど、今週の反応はさらに良化。ここにきて本格化ムードが著しいぞ。 山河 個人的には左回り巧者のルージュリナージュが気になるんですけど…。 舘林 全体時計こそ平凡だが、直線では鋭い反応から先行2頭をあっという間に差し切ったからな。ひと追いごとに良化は間違いない。で、関西馬はどうなんだ? 松浪 穴っぽいのはコンクシェル。サッと流した程度だけど活気あふれるフットワークが目を引きました。単騎逃げがかなえばワンチャンあるかと。ドゥアイズは攻め駆けするタイプだけど、相変わらず柔らかい動きで好調キープですね。 清水(栗東坂路)坂路ではまず、スタニングローズ。いつも動く馬ですけど西村淳を背に楽々とラスト11・8秒なら文句がつけられませんね。同じ時間帯に追い切ったナミュールは手応えこそ見劣りましたが、助手騎乗なら割り引く必要はないでしょう。帰国初戦としては十分過ぎる状態に仕上がっています。 舘林 GⅠ馬2頭の評価が高いのは当然として他はどうなんだ? 清水 マスクトディーヴァは先週のウッド(5ハロン66・9秒)が実質的な本追い切りなんでしょうけど、今週の坂路も良かったですよ。実にシャープな伸び脚が好調を物語っていました。緩かった馬体も徐々にしっかりしてきた印象です。ハーパーも大阪杯をひと叩きした分の上積みは確かです。
東スポ競馬編集部