羽生結弦さん「何着も何着もアレンジを繰り返して作り上げた衣装たち」 一問一答(2)
プロスケーターの羽生結弦さんが出演・制作総指揮アイスストーリー第3弾「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd “Echoes of Life” TOUR」が7日、さいたまスーパーアリーナで開幕した。単独公演は2時間半を超え、会場を埋め尽くした超満員1万4000人の観客を魅了した。この日は羽生さんの30歳の誕生日。「ハッピーバースデー」の大合唱で祝福された。 【写真】誕生日をお祝いされ笑顔の羽生結弦さん ◆公演後の羽生さんの一問一答2 ―文字が音になる発想 「なんか元々、自分は光景が、例えば色とかが音になっていたりとか、感情になったりとか。簡単に言うと、例えば『赤』っていう色に対して、『情熱』って思う方もいらっしゃったら、それを『恐怖』と捉える方もいらっしゃる。そこはなんか、人それぞれの解釈なんだけれども、そういうことをなんか、より、僕は音として、割と小さい頃から聞こえてきたタイプだったんですね。別に絶対音感があるとかではなくて、なんとなくメロディー的な感覚で聞こえてくるような感じがしていて。で、そういった自分の経験だったりとか、また、そのフィクションとして書く中で、この子にどういう能力を持たせようかなっていうことを考えた時に、自分がトレーニングとしてやっている言葉の抑揚であったりとか、意味であったりとか、そういったものを表現するっていうことを物語の中に入れ込んで。で、全体を、その哲学が、その音として体に入ってくる。で、その哲学が音楽になってプログラムが出来上がる、みたいなことを色々発想を飛ばして書いていった物語です」 ―今日の物語の中には、思わず書き留めたくなるような言葉もたくさんあった。一つを選んで、思いを語っていただけると 「本当にいろんな哲学書を、生命に対してだったりとか、また自分が大学で履修していた教授の本であったりとか、そういったものを読み直して、色々綴ってったんですけど。そうですね…その運命っていうのが、その偶然の連なりっていうことを、なんかその哲学書を色々読みながら学んでいって、なんか本当にすごくすごくもろくて。なんでこんな偶然が繋がっていったんだろう、っていうような運命が、なんか人それぞれきっとあるんだろうなって思って。それがなんか皆さんの中で、色々振り返った時だったりとか、または現在進行形でその運命を感じているような時に、なんか、あ、こんなに…なんて言えばいいんですかね。滅多に出会えないような、こんな偶然の出来事に出会えたんだっていう喜びであったりとか、なんか奇跡みたいなことを、是非なんか感じてもらいたいなって思って綴った文章の1つです」 ―新作衣装がたくさんあった。アイスストーリーシリーズにとっての衣装をどう思っているかと、今回の中で一番思い入れの深い衣装 「やっぱりNOVAの衣装ですかね。今まで映像の中と、実際に演技するっていう、その衣装のリンクっていうことを今までしたことがなかったので、正直そのなんですかね。割と本当にファッションに使えるような服を氷上で着るということは結構難しかったは難しかったんですけど、でも、やっぱり、そのNOVAという主人公の衣装には、かなり思い入れが強いものがあります。で、また今回、そのフィギュアをずっと専門にしてくださっている方も含めて、また新たにフィギュアを作ってこられなかった方も参加してくださって。で、本当色々、もう何着も何着もアレンジを繰り返して作り上げた衣装たちもたくさんあるので。今までと、もちろんその『RE_PRAY』だったりとか、『GIFT』、『プロローグ』とはまた違った毛色のアイスストーリーになっていますし、そういった、なんか衣装も含めて、フィギュアっぽくないっていうか、そういったなんか『Echoes』じゃないと見れない衣装の布感であったりとか、そういったものを是非感じてもらいたいなって思っています」
報知新聞社