万博会場メタンガス爆発事故現場を報道陣に公開 約6メートル破損箇所も 協会は「現場の安全性」強調
読売テレビ
大阪・関西万博の会場で起きたメタンガスによる爆発事故の現場が、報道陣に公開されました。 2日公開されたのは、爆発が起きたトイレ工事の現場です。 今年3月、万博の会場では、溶接中の火花が可燃性のガスに引火しました。地中から発生したメタンガスがたまっていたことが原因とわかっていて、万博協会は先週、換気設備の設置やガス濃度の測定値を会期中、毎日公表するなどの対策を発表し、改めて「現場の安全性」を強調しました。 万博協会 整備局・藁田博行 局長 「この部屋(爆発事故の現場)の中の濃度を測っています」 (Q、いまは何%?) 「メタンでいうとゼロ。問題ないという数字しか出ていない」 また6月、メタンガスが検出されたパビリオンが立ち並ぶエリアでは、マンホールのふたからガスを逃がすなどの対策を行うとしています。 ◇◇◇ (中谷キャスター) 先週、基準値超えのメタンガスの検出が発表され、さらに夢洲(ゆめしま)内では、強い毒を持つ特定外来種「ヒアリ」が約550匹見つかりました。こうした中で、2日、メタンガスの爆発現場が報道陣に公開されましたが、内部はどんな様子だったのでしょうか?(取材・報告=山本真帆記者) (山本記者) 私がいるのは、大阪市住之江区にある大阪府の咲州(さきしま)庁舎の前です。私は午後1時半ごろに、ここから夢洲へバスに乗って向かい、メタンガスによる爆発事故が発生した建設中のトイレや、一度地下でメタンガスが検知された、開会式などが行われる大催事場の近くまで行き、先ほど戻ってきました。
(Q、現場を実際に見てどうでしたか?) 実際に現場を見てみると、長さ約6mの破損個所はそのまま残っていて、工事現場には「火気厳禁」と書かれた注意書きもありました。 協会の担当者が、きょうメタンガスを測定しましたが、数値はゼロでした。においに関しては、ガスのにおいなどはせず、工事現場特有のにおいがしただけでした。 担当者は、このタイミングでの公開について、「メタンガス関連の報道が増えている中で、報道陣に一度直接、自分の目で見て実感して欲しいから」と話していました。 (Q、先週に発表された安全対策は進んでいますか?) 現段階ではまだ進んでいませんでしたが、先週に発表された安全対策は、爆発が起きたエリアでの換気設備の設置や、ガス濃度の測定値を毎日公表するなどしています。 また、きょうはメタンガスが出たパビリオンワールドにも行きました。ガスを空気中に逃すための対策として、マンホールに穴を開けるか、もしくは人の手で、週に1回か数日に1回、どかすかを検討中だとしています。 担当者はきょう「安全」という言葉をよく口にしていましたが、もう1つ、何度も聞かれたのが、「検討中」という言葉です。取材を通して、協会は、会期中の火の扱いやガスへの対策などで、細かい部分については「まだ検討中」だとしていて、決めきれていないことが多くあるのではないかと感じました。開幕までに本当に対策がなされるのか、これからより注視していくべきだと感じました。 ◇◇◇