鎌田　孝章氏

　鹿児島県西之表市の会社員鎌田孝章氏（４４）は８日、２０２５年３月の任期満了に伴う同市長選に無所属で立候補する意向を明らかにした。馬毛島の自衛隊基地に賛成する立場。会見で「基地整備による経済的メリットを最大化させ、若い世代が地元に帰ってこられる環境を整備したい」と訴えた。 　立候補表明は６人目で基地賛成派としては４人目。鎌田氏は「賛否を明言しなかったことで工事の受け入れ準備が進まず、経済的恩恵を逃した」と現市政を批判する一方、「反対派の声も大事。対話を通じて課題を探り、ともにまちづくりを進めたい」とも述べた。 　経済振興と子育て支援を公約の柱に据える。災害用備蓄食料を地場産品に置き換え、１次産業の所得向上を目指す。子どもの一時預かりサービスを充実させてるなど、子育て世帯を支えていく。各種データを基にした政策立案、効果検証を進めたい考えだ。 　西之表市東町出身。基地整備を推進する同市の政治団体で事務局総括本部長を務める。九州大学卒業後、ＩＴ企業や地元建設業者に勤務。現在は横浜市の企業にシステムエンジニアとして所属している。

　６人による選挙戦となれば、再選挙となった２０１７年に並んで最多タイとなる。鎌田氏のほか、市議杉為昭氏（５７）、元市議浜上幸十氏（７４）、会社役員池田恵衣子氏（６９）が基地整備に賛成の考え。現職の八板俊輔氏（７１）は賛否を明言しておらず、医師三宅公人氏（７１）は反対を掲げている。