現代陶芸 多彩に表現 新進気鋭作家19人展示 茨城・笠間
多彩な作風を持つ作家の作品を集め、現代陶芸シーンの盛り上がりを紹介する企画展「ザ・ヘッドライナーズ2024 陶芸フェス、はじめます。」が、茨城県笠間市笠間の県陶芸美術館で開かれている。さまざまな表現を追求する新進気鋭の作家19人の作品を通して、現代陶芸の魅力に迫る。 ヘッドライナーとは、ロックフェスなどで主にトリを務める、主役級のアーティストのこと。同展では、熱気ある現代陶芸の世界を音楽フェスに重ね合わせ、熱意を持って制作に取り組む作家らを紹介する。 動植物をモチーフにしたオブジェ、均整の取れた美しい形の器、釉薬(ゆうやく)で造形した作品など、10~50代の作家による約140点を展示。食器やオブジェ、伝統工芸などジャンルの垣根を超え、個性あふれる作品の共演を楽しむことができる。 今川朋実さんは、少女などポップなモチーフと古典的な模様が融合した美しい絵付けの「エミリー・エミリー」などを出品。丸山純さんの「角人形」は、ざらりとした質感と大きな角、頭部の豆電球が特長で、宇宙人のような造形が物語を想像させる。 そのほか、安部正兼さん、天野靖史さん、安藤美樹さん、鯨虎じょうさん、岡安真美さん、奥絢子さん、奥村巴菜さん、金本卓也さん、亀山紘さん、鮫島陽さん、タカハシアオイさん、田中由貴奈さん、中嶋草太さん、早野樹さん、平野舞佳さん、三橋珀斗さん、由良薫子さんの作品が展示されている。 同館の名村実和子副主任学芸員は「『こんなものもあるのか』と、現代陶芸の最先端の面白さを感じ取ってもらいたい」と話す。 会期は来年1月26日まで。午前9時半~午後5時、月曜休館。
茨城新聞社