黒猫にタキシード猫がぞくぞくと現れた…さすが紳士の街ロンドン
パディントン駅のすぐ近くに運河があり、運河に沿って緑地帯が続いていました。ここはいわば犬の社交場で、初めて会う犬でもすぐに仲良しになるそうです。大きさや性格の違う犬と知り合い、出会えたことをよろこぶ大切な場所なのだと飼い主さんが話してくれました。 運河の「リトル・ベニス」と呼ばれているところでくつろいでいる猫がいました。チャーミングすぎるポーズを1枚撮ると、飼い主さんが現れました。その人はウェディングドレスのデザイナーで、愛猫を見つめていると、イメージがふくらんでステキなデザインが思い浮かぶのだと話してくれました。 突然雨が降ってきたので、パブで少し休みました。雨上がりに散策を再開すると、白の部分の多い白黒猫が歩道にいました。道路が濡れているので、歩くところを精査してから道路を渡ろうとしているようでした。
排気口か何かの開口部を利用してキャット・ドアをはめ込んだのではないでしょうか。専用階段が備えられたステキな猫玄関です。 短毛の真っ白な猫に会いました。郊外の古いお屋敷に住んでいて、イタチなどの小動物が侵入しないか、塀の上から目を光らせています。 塀の上にたたずみ、声をかけられるのを待っているかのような茶トラの猫がいました。話しかけると、うれしかったのでしょう、「ここをなでられたいんだ」と背中をなめたので、よしよしとなでてやりました。 この茶トラ猫もかまってほしい系でした。気を引きたいのか、ゴロンゴロンと向きを変えながら、こちらの様子をうかがっていました。 ロンドンで出会った猫たちは、立ち止まった人を鋭い目で観察していました。どういう行動をとったら相手をしてもらえるかを、瞬時に見極める能力を持ち合わせる頭脳派の猫たちでした。 ※ロンドンへの行き方 羽田空港からロンドン・ヒースロー空港まで、1日に数便の直行便があります。空港から中心部までは、約22キロメートルです。
新美 敬子