センターに設けられた研究開発室（神戸市中央区で）

　神戸大医学研究科の医療機器開発拠点「メドテックイノベーションセンター」が神戸市中央区のポートアイランドに完成し、12日に開所式が開かれた。

　鉄筋コンクリート7階建て延べ約3100平方メートルの建物は、医師や学生、企業の技術者らが行き来できるよう、隣接する同大学病院国際がん医療・研究センターと渡り廊下で直結。最先端機器を備えた研究開発室をはじめ、企業が入居可能なレンタルオフィスや産学共用の医療機器製作工房などを設置している。交流スペースも配置し、大学や企業の研究者らが雑談の中からアイデアを生むなど、実用化を見据えた製品開発が期待される。

　欧米と比べ、日本では医療機器の初期開発の弱さや、開発を担う人材不足が指摘されており、同大学の藤沢正人学長は「持続的な医療機器の創出など、地域産業の活性化を目指す」と話している。