ピアストリ、周回遅れの存在がF1イタリアGP優勝の妨げに?「ストロールがカート初心者みたいな走りをしていた」
F1イタリアGP決勝で戦略の差もあり勝利を逃したマクラーレンのオスカー・ピアストリ。フェラーリのシャルル・ルクレールを追いかける際には、周回遅れのマシンを抜くことでタイムをロスしたと明かし、アストンマーティンのランス・ストロールを非難した。 【動画】ブラピ主演映画『F1』公式ティザー映像 ピアストリは2回目のピットストップを行なった後、トップを走る1ストップ戦略のルクレールを追いかけた。 フェラーリのカルロス・サインツJr.をオーバーテイクするのに2秒ほどタイムロスしたピアストリは、49周目にストロールの背後につけた際にルクレールから8秒というところを走っていた。 最終的にピアストリはルクレールから2.6秒差でチェッカーを受けた。盤石なレース展開から一転、2位に終わった。 「シャルルを捉えるためにはどれくらいのペースが必要なのか、ほぼストレートに質問した」とピアストリは最終スティントを振り返った。 「最初の数周は、求められるペースで走った。その時点ではかなり楽観的だった」 「カルロスの後方でタイムをロスしてしまったのは分かるはずだ。ストロールが初めてゴーカートのレースをしているようなドライビングをしていて、ブルーフラッグを見た時に何が彼の脳裏をよぎったのか分からない。それでまた1秒を失った」 「レースに勝つためには、あのスティントを完璧にこなす必要があった。こういったほんの小さなことが、最終的にチャンスを奪うことになった。いずれにせよ望み薄だっただろうけど、達成可能なところからそう遠く離されていなかったことは確かだ」 「僕はそれを成し遂げようと全力でプッシュしていた。あれ以上速く走ることはできなかった。少し足りなかったね」 車載映像を見返すと、ストロールはピアストリが後方に接近し、初めてブルーフラッグが振られた際に、前を譲っていた。ただストロールがアスカリ・シケインのアウト側を走り続けていたため、ピアストリは理想的な走行ラインを通れず、イン側でブレーキをかけなければならなかった。 ピアストリは最終セクターで0.5秒ロスし、サインツJr.を抜いた後最も遅いラップタイムとなった。 ただピアストリは後悔していない。マクラーレンの2ストップ戦略が功を奏さなかったものの、ペースを落とすだけでは1ストップ戦略を機能させることはできなかったはずだと説明した。 「無線で得た情報が正しければ、ペースを落とすことが重要ではなかった」とピアストリは言う。 「ただ、グレイニング(ささくれ摩耗)に耐えてやり過ごすだけだった」 「フリー走行で起こったことを考えると、左フロントが50セント硬貨みたいになって、ブレーキを踏むことができなくなっていた。そうするのはかなりのリスクがあったみたいだ。後から考えれば正しいことだったのは明らかだけど、チェッカーフラッグが振られた時には、(学びを得て)誰もがより賢くなった」
Benjamin Vinel