反町隆史『GTOリバイバル』こだわった台本は手直し“12回” 復活にはトム・クルーズの影響も「今ならできる」
■自然体で臨んだ撮影、26年前と「変わらない自分がいた」
26年ぶりの復活となる『GTO』。台本づくりにも妥協は許さなかった。反町は「実は決定稿になるまでに、準備稿(の手直し)が12回もあった。プロデューサーも制作陣も、脚本家も僕自身も、『いい形でやりたい』っていうのがあるのでそこまでいった」と明かす。また、制作スタッフも当時とは違うメンバーのため、意識のすり合わせを心がけた。 98年の『GTO』を知る人たちに新しいものを提示するのではなく、「これが『GTO』だよね。これが言いたいんだよね」と“変わらない姿”を届けることを念頭に置いた。あの頃の鬼塚を知る視聴者に対し「裏切りが無いような形で演じたいし、そういうものを作りたいっていうのが正直なところでした」と本心を語った。 役作りの一環で当時の映像を見返すことで、「台本の言葉などが自分自身に染み込んでくる感覚が徐々にあった」という。多少の微調整は必要だったものの「現場に立ったときは普通に『あ、この感じだな』というのがあった。無理するのではなく、26年前と変わらない自分がいた」と違和感なく自然体で演じることができた。 熱血的な指導で多くの生徒を救ってきた鬼塚。本作では50歳になったが、情熱は失っていない。「全てにおいてとにかく熱く演じる、熱くやるっていうのが『GTO』だと思う。そのエネルギーが、見ている人に伝わって『この瞬間っていいな』って思ってもらえれば」と願った。 ■小栗旬&窪塚洋介ら98年『GTO』メンバーとLINEグループも 本作では98年版『GTO』に出演していた池内博之、山崎裕太、窪塚洋介、徳山秀典、小栗旬、藤木直人が“一夜限り”で再集結する。かつての鬼塚の教え子である村井国雄(池内)、渡辺マサル(山崎)、菊池善人(窪塚)、依田ケンジ(徳山)、吉川のぼる(小栗)をそれぞれ演じ、鬼塚の親友・冴島龍二(藤木)も含め、彼らの意外な26年後の姿も注目となる。 当時のメンバーたちとの再会に、余計な会話は不要だった。居酒屋のシーンでみんなと集まった際は「しゃべらなくても当時の雰囲気をすごく感じました。特に男同士だし、余計な会話もあるわけではないですが、『ああ、懐かしいな』っていうのを皆さん感じていたと思います」としみじみ語った。 生徒役だった小栗、窪塚、池内、山崎とLINEグループを作ったそうで、「池内くんは当時のスケジュール表を送ってきて『なんでこんなの持ってるの?』って(笑)。僕が一番うれしかったのはその部分。『それだけみんなが大事にしてくれたんだな』という印象が強かったです。みんなが『GTO』という作品に対して愛情も思い出も全部背負いながら、この26年間いてくれたんだなというところうれしかった」と笑みをこぼした。 ■『GTO』の醍醐味語る「他の作品ではできないこと」 反町は24歳の時に『GTO』の主演を務めた。その後も『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)、『オールドルーキー』(TBS系)、『グレイトギフト』(テレビ朝日系)など多くの有名作品に出演し、50歳となった現在も俳優として第一線で活躍しているが、『GTO』で演じる教師・鬼塚英吉は他の作品の役とは少し立ち位置が異なるという。 「鬼塚英吉は生徒を救うために教師になっている。『あいつらはみんな苦しい思いをしてる。誰かが手を差し伸ばしてやらねえとかわいそうだからよ』とか『その時できた傷は、その時に治してやんねえと。大人になってからそれを背負っちゃダメなんだよ』っていう鬼塚のせりふがありますが、まさしくその通りだと思う。この鬼塚という役を通じて、令和の子どもたちがいろいろ悩んでることを、せりふ、態度、行動で少しでも救うことができたのなら、俳優としてすごくうれしいこと。他の作品ではできないことですよね」と、熱血教師・鬼塚英吉を演じることの醍醐味を語った。