履正社、出場校同士の練習試合で智弁和歌山に勝利 昨夏甲子園優勝投手・岩崎が今年初登板で好投
8月10日から阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開かれる2020年甲子園高校野球交流試合に出場する履正社(大阪)と智弁和歌山が19日、大阪府茨木市の履正社グラウンドで練習試合を行い、履正社が5―3で勝利した。履正社は一回に大西蓮(3年)の3ランなどで4点を先取。昨夏の甲子園優勝投手の岩崎峻典(しゅんすけ、3年)が今年初めて登板し、2回無失点と好投した。 昨年11月以来の実戦登板となったエースが、ブランクを感じさせない投球を見せた。履正社の右腕・岩崎は六回から2番手で登板。先頭の智弁和歌山の5番・川上珠嵐(じゅらん、3年)、7番・石平創士(2年)に対し、いずれも球威のある直球で押し、外角のカットボールで空振り三振を奪った。強力打線を相手に2回を投げて被安打1、無四球、3奪三振と完璧な内容。直球は自己最速タイの145キロをマークした。岩崎は「(投げる前は)不安もあったが、野手に声をかけられ、平常心で投げられた」とほっとした様子だった。 昨夏の甲子園では4試合に登板。直球にスライダーとカットボールを織り交ぜ、明石商(兵庫)との準決勝では10奪三振で1失点完投した。星稜(石川)との決勝では七回途中から好救援し、チーム初の全国制覇の瞬間をマウンドで味わった。 今年は体調不良もあって登板機会がなかったが、22日に初戦を迎える大阪の独自大会に向けた最後の練習試合できっちりと結果を残すところは、さすが経験豊富なエース。「まだ状態は70%。これから調子を上げていきたい」。頼もしい大黒柱が帰ってきた。【安田光高】