民進党・岡田克也代表が会見(全文1)アベノミクス、安保法制について一言
経済、アベノミクスについて
さて経済について一言、申し上げます。アベノミクス、安倍総理が誕生したときには国民からも期待感を持って迎えられました。しかし3年半たって結論は出ていると思います。80%前後の国民が景気回復を実感していないというふうに答えています。基本的にアベノミクスの3本の矢、そのうちの3本目の矢ですね。民間投資を喚起する成長戦略。つまり生産性を高めることで経済成長をしていくと。そのための規制改革などを行っていく。このことについては私は、考え方としては賛成です。もちろん個々の中身については、例えば労働規制などは安倍総理と私は見解を異にします。 アベノミクスの失敗は、この3本目の矢が徹底しなかった。結局、日本の生産性は高まらなかったということにあると思います。繰り返しになりますが私は、ですからアベノミクスを全て否定しているわけではないということを確認しておきたいと思います。 3本目の矢がサプライサイドの改革だとすれば、同時にデマンドサイドの改革が必要だというふうに思います。これはわれわれが従来から強調してきた政策であります。格差の少ない社会をつくるということにつながります。そのための政策として、われわれがいくつかの具体的な政策を挙げていますが、ちょっと戸惑っているのは最近総理が「一億総活躍社会」ということでかなり似たことを言っているということです。同一労働同一賃金などはその典型であります。1年前までは反対してたはず。それから子ども、子育ての充実、これはわれわれが与党時代に強力に推進してきたものです。いずれにしても重要なのは、本当にやるかどうかということだと思います。 いまひとつ安倍総理が言及していないのはまだ、所得税、相続税の改革です。われわれは所得再分配機能というものが、所得税、相続税にはあると。これをより高めるべきだと。つまり最高税率などを上げるべきだというふうに考えているわけです。これは安倍さんとの違いだと思います。