過去10年で最悪ペース…県内のニセ電話詐欺被害 警察官かたり“口止め”する手口も 被害額すでに14億円超 福岡県警
福岡県警が今年10月末までに認知したニセ電話詐欺の件数が、過去10年で最も多かった年を上回り、最悪のペースとなっていることがわかりました。 県警のまとめによりますと、2024年の1月から10月末までに認知したニセ電話詐欺の件数は626件、被害額は約14億1000万円に上っています。 過去10年で件数が最も多かったのは2017年の597件で、これを上回り最悪のペースとなっています。 被害額では2015年の18億8000万円がワーストですが、これに迫る数字となっています。
手口別の件数では、架空料金請求詐欺が最も多く353件(被害額約4億3000万円)、次いでオレオレ詐欺が132件(被害額約8億円)となっています。 中でも警察官をかたってだまし、お金を送金させるニセ電話詐欺が71件(被害額約6億円)と目立ち、特に10月はこのうち21件(被害額約1.6億円)を占めています。 警察官をかたる手口が増えていることに関し県警の担当者は「親戚のオレオレ詐欺は他の親族などに連絡すればすぐ気づくケースが多い。一方、警察官をかたった手口は『捜査に支障をきたす』などと口止めされるケースが多く、お金を複数回払った後に詐欺に気づくようだ」と分析しています。 ニセ電話詐欺は過去10年、2017年以降は認知件数・被害額とも減少を続け、2020年は201件(被害額3億9000万円)まで減少しましたが、その後増加に転じ、件数・被害額とも増えています。 このほか、SNSなどで投資話や恋愛話を持ちかけてだます「SNS型投資・ロマンス詐欺」も10月末までに574件を認知し、被害額は約60億1000万円に上っています。
警察は以下の通り、注意を呼びかけています。 【ニセ電話詐欺】 ▽「+1」や「+44」などから始まる国際電話番号によるニセ電話詐欺に注意しましょう ▽警察官をかたるニセ電話詐欺に注意しましょう ・警察官がSNSで事件の内容を伝えることはありません ・警察官が捜査のために口座のお金を送金させることはありません ▽電話で「不倫で子供ができた」「慰謝料が必要」など息子等をかたった詐欺に注意しましょう ▽SNSで募集される副業に注意しましょう ・「誰でも簡単に稼げる」「~するだけ」などのうたい文句をうのみにしないようにしましょう ・お金を稼ぐはずが、振り込みを求められたら詐欺を疑いましょう 【SNS型投資詐欺】 ▽SNS・インターネット上の投資話に注意しましょう ▽「絶対もうかる」「元本保証」という話は詐欺です 【SNS型ロマンス詐欺】 ▽SNSの相手からの「2人の将来のために投資をする」や「投資で成功した人を紹介する」などという話は詐欺を疑いましょう ▽恋愛や結婚をにおわされても最終的にお金の話が出たら詐欺を疑いましょう
テレビ西日本