<でっかい夢・’21センバツ大崎>選手の横顔/2 田栗慶太郎一塁手/村上直也二塁手 /長崎
◇長身の“野球エリート” 田栗(たぐり)慶太郎一塁手(1年) 細身だが183センチとチームトップの長身。リーチを生かし、一塁手としてどんな送球も確実にキャッチする。 小6でU12(12歳以下)、中3でU15(15歳以下)の日本代表に選ばれ、いずれもアジア選手権に出場して優勝を果たした。“野球エリート”だが「必ず甲子園に出場する」と誓って地元の佐世保を飛び出し、当時は無名の大崎に進んだ。 センバツ出場を決めても浮かれた様子はない。昨秋の九州大会では準々決勝以降、空振りが続き、3試合でわずか2安打に抑えられ「全国レベルを思い知らされた」。 U12代表の監督から教わった「最高の準備」という言葉を改めてかみしめ、早朝にもあくび一つせず打撃練習などに取り組む。 ◇総合力で勝利に貢献 村上直也二塁手(2年) 清水央彦(あきひこ)監督に「走攻守にまとまっている」と総合力を評価され、新チームからベンチ入りした。昨秋の九州大会準々決勝では、六回に左犠飛を放って同点に追いつき、チームの4強入りに貢献。「思っていた以上に力を出せた」と自信をつけた。 守備練習では誰よりも声を張り、際どい打球にも食らいついて捕球する。「おい、今のは取れたろ」。外野が怠けていれば内野から発破をかける。 両親は佐世保のみかん農家。波佐見高に進学予定だったが、親交があった坂本安司投手(2年)に誘われて大崎を選んだ。野菜を寮の食堂に届けてくれる島民の姿に「自分たちは本当に恵まれている」と実感。感謝を胸に練習に励む。 〔長崎版〕