京都ならではの伝統工法を大切に

　京都・鴨川近くに、古くから続く京都の伝統的な住居の美しさを次世代に継承することを目的とし、築130年以上の京町家をリノベーションした宿泊施設「KYOTO MACHIYA COLLECTION-鴨川ガーデンズ-」がオープンしました。 【画像】「え...」これがお風呂を特徴とした宿の客室です！（13枚）

お風呂を象徴的に見せる空間構成から内外装までの素材をこだわった空間ディレクション

　昔から存在していた京町家の建物は、京都の歴史や文化を象徴しています。しかし、現在は多くの京町家が空き家となり、その価値が見過ごされているのが現状です。 　このプロジェクトは、そんな京町家をリノベーションすることで、過去と未来をつなぐ重要な役割を果たすことを目指しているといいます。特に、鴨川ガーデンズは、地域の文化と歴史を大切にしながら、新しい命を吹き込む空間を提供。 　築130年の京町家を改修するにあたっては、基礎の変形や柱・梁・壁の歪みなど、伝統的な建物特有の問題が浮上。このため、新築の倍以上の施工労力が必要で、高騰する資材価格や職人不足などの課題に直面しました。 　しかし、プロジェクトチームはこれらの困難を克服し、古民家特有の魅力を最大限に引き出すことを目指すことに取り組んだといいます。 　デザイナーや建築士、職人たちは密に連携し、歴史的な価値を残しつつ、現代的な快適さを追求した空間を作り出し、訪れる人々に新しい体験を提供する宿を実現しました。 　同宿では、鴨川の自然に囲まれた美しい景観を生かし、宿泊者が音色を感じることができる空間を目指しています。 　また、地域の素材を使った内装や外装にもこだわり、京都の伝統的な工法を活かした仕上げをおこなっているのが魅力です。 　さらに、お風呂はこの施設の象徴とも言える重要な要素で、地元の職人たちが手がけた特製の陶器風呂や木風呂を体験できます。 　日々の喧騒から離れ、安らぎの空間としての役割も果たしている同宿で、特別な体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。