ブラジル、インフレ率が加速 追加利上げ可能性高まる
[サンパウロ 26日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が26日発表した11月中旬までの1カ月間の消費者物価指数(CPI)は前月比0.62%上昇した。前年同月比では4.77%上昇と、伸び率は前月の4.47%から加速し、ブラジル中央銀行の目標範囲1.5─4.5%の上限を超えた。 市場予想を上回り、中銀による追加利上げの見方が強まった。 ロイターがまとめた市場予想は、前月比0.48%、前年同月比では4.62%だった。 IBGEによると、11月中旬のインフレ率は、食肉の値上がりに伴い食品・飲料の価格が3カ月連続で伸びた。航空券の大幅な値上がりにより、交通費も上昇した。 キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ジェイソン・トゥベイ氏は、今回の数値は中銀が金利をこれまでの予想よりもさらに引き上げる可能性が高いことを意味していると指摘。 利上げ局面にある政策金利が2025年前半に13%でピークに達するとの見通しを示した上で「政府の歳出削減にも左右される。財政状況を巡る投資家の不安が和らがなければ、さらに大幅な利上げにつながる可能性がある」とも言及した。 ブラジル中銀は今月、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、11.25%とした。追加利上げの可能性に含みを残す一方、インフレ対策として財政規律が必要との見解を示していた。 次回は12月11日に金融政策を発表する予定。