クセ強「ご当地ラーメン」が儲かるワケ 激戦市場で“弱者が勝ち残る”方法【脱・税理士スガワラくんが解説】
“弱者”が小さな市場で勝ち抜くための戦略
少し専門的な話をすると、小さな市場のトップを狙う方法は、戦争での勝ち方の理論を示すランチェスタ―の戦略に基づく戦い方です。 ランチェスターの戦略(第一の法則)は、戦闘力が同じ場合は兵力が多い方が勝つことを大前提としています。兵力は、ビジネスで言えば人や資金などのリソースであり、中小企業や小規模店が大手と真っ向勝負しても勝てないことを意味します。 一方で、この法則には弱者が勝つための5つの戦略もあります。 その5つは、「戦う場所を限定する」「相手を限定して一騎打ちに臨む」「広域戦ではなく接近戦にする」「一点集中で戦う」「陽動作戦で競合相手の裏をかく」ことです(図表2)。 ラーメン屋が専門性を追求することは、戦う場所を絞る、一点集中で戦うといった点でこの法則と合致します。この戦略が、市場で勝ち残る可能性を高めるわけです。この戦い方はラーメン屋に限らず、中小企業や小規模店舗が勝ち残るヒントになるでしょう。 例えば、私たちの会社は税理士の集団ですが、税務の範囲は広く、個人向けの相続税と法人向けのコンサルティングでは求められる知識や能力が異なります。 美味しいみそラーメンをつくる人が美味しいつけ麺をつくれるとは限らないように、税務という基礎は同じでも、どの分野で専門性を発揮するかによって事業モデルも成長性も変わります。 だからこそ、もっとも能力を発揮できる、または最も集客と収益の面で有利な市場に絞り込むことが大事です。 市場とターゲットの選択と集中により、中小企業や小規模店舗は経営を効率化できます。獲得できる需要(量)は小さくなりますが、競合が減り、専門性を武器にして勝ち残ることができるのです。 菅原 由一 SMG税理士事務所 代表税理士 YouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』運営
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