秦雅夫氏が就任、阪神オーナーは重圧がケタ違い? 「電鉄の社長就任を引き受けた、その時よりもプレッシャー」
阪神は13日、杉山健博オーナー(66)が退任し、後任に阪神電鉄会長兼球団会長の秦雅夫氏(67)が来年1月1日付で就任すると発表。大役を引き受けた新総帥は早速、現場にV奪還の猛ゲキを飛ばしては見せたが…。 大阪市内の阪神電鉄本社で交代会見を行った秦新オーナーは「阪神タイガースは来年創設90周年を迎える歴史と伝統があり、多くのファンの皆さまからご支持をいただいている。(オーナー就任は)身に余る大役で身の引き締まる思い」などとあいさつ。阪急出身初のオーナー職を務めた杉山氏とは過去2年間タッグを結成し、阪神出身の秦氏が代表権を持つという異例の2トップ体制を敷いてきたが、球団も昨年悲願の日本一を果たし、藤川新監督体制となったことで今回、阪神生え抜きによる、本来の形での交代人事が実現した。 早速、秦新オーナーは現場トップの藤川新監督に「20代半ばから30代前半まで伸びしろの十分ある中心選手をさらに高みに導くとともに、次代の新たな戦力を見いだしてチーム力を高めてもらいたい。そして投手を中心とした守りの野球の方針のもと、接戦でもしっかり勝ち切る試合をやる」と要請した上で「これまでの生え抜き育成の球団方針はあるが、補強などチームが勝つための協力は惜しまない。〝優勝癖〟を植え付けた常勝球団になってほしい」と猛ゲキを飛ばした…が、新総帥としての重圧はある。 「正直言うと8年ほど前に電鉄の社長就任を引き受けた、その時よりもプレッシャーを感じています。電鉄が軽いわけじゃないが、やはりタイガースの方が知名度があって期待も高い。目立つし、激しいし…」。しかも杉山オーナーが退任し、いわゆる〝阪急色〟が薄まる?ことで阪神側の責任はさらに重大となる。 「阪神、阪急とかそんなこと、あまり考えたことはない。素直に考えてもらったらいい。従前に戻したという感じ」と秦新オーナー。12球団トップの営業利益を誇る人気球団のかじ取りに注目だ。 (岩﨑正範)