【韓国】深夜のソウルで若い女性によるトラクター30台の大統領抗議デモ 市民応援の無料夜店も
土曜日の深夜に韓国・ソウル市内で、いきなり夜市が出現した。 非常戒厳を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に抗議するため、韓国の全国農民会総連盟(全農)が21日、30台以上の大型トラクターで、全国からソウル市内の大統領官邸に集まろうとした。警察は混乱を防ぐため、地方から官邸の通る道を封鎖し、ソウル瑞草区南泰嶺駅付近に警察バスでバリケードを作った。韓国各メディアが伝えた。 全農幹部はSNSに「警察に止められている。市民のみなさん、南泰嶺に集まって助けてください」とメッセージを送ると、土曜の深夜にもかかわらず、20、30代女性を中心に約1万人が集まって「警察は下がれ」などと連呼して、抗議活動を行った。 当時の気温は氷点下7度以下だったという。匿名の市民たちからの応援もあり、現場には、おでん、コーヒー、ハンバーガーを提供するトラックが次々到着。夜店のようなスペースができた。すべて無料だったという。暖房の効いたバス数台もあり、抗議で集まった市民が中で暖を取る姿も見られたという。 結果、28時間以上対峙した警察は道を空け、トラクター13台が大統領官邸前まで進み、22日午後に抗議集会を開いてから解散した。韓国ネット上で最も人気を集める報道番組「ニュース工場」は23日「若い女性が政治に目覚めた。多くのフードトラックが深夜に集まるのも前例がない。大統領弾劾への市民の意思表明。この波は止められない」とした。