「船がないとにっちもさっちもいかない」日本で唯一湖の中に人が暮らす琵琶湖「沖島」“島の命綱”定期船に存続危機
琵琶湖に浮かぶ沖島。日本で唯一、湖の中に人が暮らす島として知られるこの場所で、住民の足として欠かせない定期船が存続の危機に直面している。 島民たちは、この問題にどう立ち向かおうとしているのか。
■湖上の孤島「沖島」の現状
滋賀県近江八幡市の港から琵琶湖を10分ほど船で進むと、沖島に到着する。かつては800人以上の住民が暮らしていたこの島も、現在は約220人にまで人口が減少した。 かつて島の主要産業だった漁業は衰退し、若者の島外流出も相まって、住民の70%を65歳以上の高齢者が占めるまでになっている。
■島民の生活を支える定期船
沖島と対岸を結ぶ定期船は、島民にとって欠かせない存在だ。朝晩を中心に1日12便が運航され、通勤や通学、病院への通院など、日常生活のあらゆる場面で利用されている。 定期船利用者:私は勤めているんですけど、この船を毎日利用しているんですよ。 また、島唯一の小学校には14人の子どもたちが島外から通っており、定期船は教育の面でも重要な役割を果たしている。
■船長不足で危機に
しかし、この定期船の運航が危機に瀕している。現在、定期船の船長は3人で交代制を取っているが、そのうち1人が来年3月で退職することが決まっている。 2人では休むことができず、安全な運航が困難になるのだ。 おきしま通船 冨田甚一 船長:今のうちに何とかしないと運航できなくなるので、大変悲痛な思いです。船がないといろんな用事でも使えないので、乗務員を何とか確保して今まで通りに運航したいです。 高齢化が進む島では、新たな船長候補者を見つけることができずにいた。
■地域おこし協力隊に活路見出す
この危機を打開するため、沖島の自治会は近江八幡市に協力を要請。市は「地域おこし協力隊」制度を活用して、船長候補の募集を行うことにした。 この制度は、自治体がお金を出して若い世代に移住してもらい、地域への協力やPR活動を任せるものだ。今回は、船舶免許の取得を条件に、船長候補となる人材を2人募集することになった。
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