「“勝たせてあげたいTV”を観て競輪選手になりたいと」20歳の有望ルーキーが緊張の本デビュー
小倉競輪場のミッドナイト「やっぱ!オズパ!杯(F2)」は1日、初日を終えた。4Rのチャレンジ予選に出走した松本昂大(20歳・長崎=125期)に話を聞いた。 長崎支部の125期・松本昂大が本格デビュー。初日4Rは前受けから突っ張り先行で別線に手も足も出させなかった。ゴール前でマークした照屋将貴に差され白星を逃したが、ラインでワンツーなら及第点だろう。 「緊張して体がガチガチでした。緊張しいなんです。でもルーキーシリーズの最初の方がヤバかったです。手も痺れて、周回中もビリビリしてました。1走したので2日目からはマシになると思います」 養成所時代の第2回記録会でゴールデンキャップを獲得した好素材。勝ちに等しい内容だったとはいえ、2着だったのは「踏んだりやめたりの緩急がうまく出来なかった」が原因。 「(後ろから)来てなかったですよね? もっとペースで行けたのに踏んでしまった。それで最後はキツかったですね」。緊張で余裕がなかった分、オーバーペースになってしまった。 照屋も「もう少し流していれば余裕で逃げ切っていたでしょうね。とにかく強かったですよ。ビックリしました」と振り返る。能力の高さは示した。 「父が自転車競技で国体に出たみたいで自転車に興味があった。小学校4年の時だったかな、テレビで『勝たせてあげたいTV』を観て競輪選手になりたいって思いました。4人兄弟の末っ子で、兄が2人、姉が1人。誰も自転車をやらなかったので、僕が(選手になりたいと)父に伝えた時は喜んでくれたし、めっちゃ応援してくれました。練習もつき合ってくれたりしましたね」 ゴールデンキャップ獲得後に競走訓練で落車して右鎖骨を骨折したが「ワイヤーを1か月くらい前に抜いたし、もう大丈夫です」と笑った。準決勝は幾分、緊張感もほぐれるだろう。ペース配分を修正して、今度こそ白星ゲットを目指す。(netkeirin特派員)