【AAA・與真司郎】自分のセクシュアリティに負い目を感じなくていい「今やっと、ゲイでよかったなと心から思える」
2023年7月にゲイであることを公表した、AAAの與真司郎さん。カミングアウトから約8ヵ月が経った今、自分のセクシュアリティを受け入れるまでの出会いとストーリー、これから取り組みたいことなど、與さんの思いを伺いました。 【AAA・與真司郎】LAで出会った、僕の人生を変えてくれた人
隠すのが普通になっていた10~20代
──まず、與さんがご自身のセクシュアリティにどのように気づいたのか教えていただけますか? 小学生の頃から“人と違うな”という感覚はあったんですが、当時はまだよくわからなくて。中学生になって周りが女の子の話をし始めた時に、全然話に入れないなと思って、その時から自分の中の違和感を隠すようになりました。人と違うことは言ったらダメなのかな、と子どもながらに思っていた気がします。
──自分のセクシュアリティを隠す中で大変だったことはありましたか?
学生時代は、友達といる時にも、どこかで“隠さないと”と思う自分がいて、フルで楽しむことはできなかったな。友達のことは嫌いじゃないのに、気を遣っている自分もしんどくて、という時期が結構長くありました。 芸能界に入ってからも本当に誰にも言ってなくて、自然と隠すことが普通になっていました。会社や家族、AAAのこともあって一人の問題じゃなかったので、日本では隠すしかなかった。ただその分、海外に行こうと思ってました。
LAで見た、男性同士のキス
その光景が人生を変えた
──海外に行きたい、と思うようになったきっかけはあったのでしょうか? 20代前半の頃に初めてプライベートでロサンゼルスに行った時、男性2人が人前で普通にキスをしている光景を目にして、ものすごく衝撃を受けて。その時の景色をまだ覚えています。どういう車が止まっていたか、どういう人だったのか……。あの時、人生が変わりました。 当時はセクシュアリティについて情報を得る場所がなかったし、日本だとまだ同性愛者を笑い者にする時代だったけど、ロサンゼルスに行って、自分が生きられる場所があるって初めて思えたから。それからすぐには住めなかったけど、絶対いつか住んでやるって思って、数年後に渡米しました。
──すごく大切な瞬間ですね。実際にLAに渡ってからはどうでしたか?
実はロサンゼルスに行ってからもしばらくは、「バレてしまうかも」と思ってゲイの集まる場所に行くこともできなくて。2年くらいかけてやっと、自分のセクシュアリティをオープンにできる友人を見つけることができました。 ---------- Photos;Hiroki Akiyama Interview&Text:苔
講談社 ViVi