海外での怪我、乱闘寸前の試合、シュラガーからの指導、初のWTT参戦 朝日大・岡野俊介の海外武者修行
我慢強さを得た
――海外で2ヶ月ぐらい戦って、成長したとか学んだとか感じてるところはありますか? 岡野俊介:実は自分は、海外に行ってから結構長い間肩を肉離れのような怪我をしていました。 怪我をしたときはホームステイ先の人に英語で説明して、病院に連れていってもらって、卓球以外のコミュニケーションの面でも成長したなと思いますし、ストレッチなどのケアをやることもより一層大切だなと感じました。 ――リハビリ期間で満足に卓球できない時期もあったんですね。 岡野俊介:その時期は、1人でちょっと外に出てみたり、観光をしてみたりしていました。 海外は言葉が通じないので、1人で外出するのはちょっと緊張して嫌だったんですけど、そういう経験もできて貴重でした。 岡野俊介:日本にいる時と比べると海外は我慢することが続くので、その経験をしてきたから、日本では「大丈夫だろう」「もっと我慢できるだろう」と思えています。 我慢強さは今後に繋がるかなと思いますね。
驚きの展開もあったベストゲーム
――通算成績は何勝だったんですか? 岡野俊介:シングルスだけ出て7勝5敗でした。 ちなみに試合は2-2になったら最終ゲームは6点取った方が勝ちになって、サービスも1本交代というルールでした。そこも初めての経験でしたけど、結構フルゲームで勝つことが多かったです。 ――しっかりルールにも適応してたんですね。 何か印象的だった試合ってありますか? 岡野俊介:1番良かった試合と一番びっくりした試合が一緒なんですけど。 ――びっくり!? 岡野俊介:リーグの決勝の1番でレベンコと当たった試合です。 11-10の時に、自分がサービスを出して、レベンコがフリックして取れなかったんですけど、審判が「サービスがレット」と止めました。 そこからレベンコが抗議して、会場もブーイングの嵐になって、結局そこは「ネットに当たってた」とレットになりました。 その後、自分がそのゲームをとったときにレベンコが殴りかかろうとしてきたのは今でも覚えてます(笑)。 ――岡野選手が殴られそうになったってことですか…? 岡野俊介:そうですね。 そのゲームが終わった時にこっちに殴りかかってきそうになって、自分の監督が止めて、みたいな感じでした。 ――そんなことも海外リーグはあるんですね…。 岡野俊介:そこはびっくりしましたけど、動揺しすぎずに最後は勝ち切れました。 オーストリア最後の試合で、体の調子もどんどん上がっていってた状態だったので、ベストゲームでした。