焚き火台の元祖ってホント!? 一生モノとの呼び声高いスノーピーク「焚火台」人気の理由
【人気の理由①】ただ開いて薪を焚(く)べるだけでいい手軽さ
このようにエポックメイキングとも言えるスノーピークの「焚火台」ですが、そうは言っても焚き火台戦国時代となっている現在のキャンプシーンでは、そのような歴史的背景だけでは生き延びられません。良い焚き火台はたくさんありますからね。 群雄割拠の中においてもいまだ焚き火台の定番ギアたらしめるその理由のひとつが、<誰でも扱える使い勝手の良さ>。 薄く平たい収納状態から開くだけですぐに使用できるシンプルさは、焚き火に初めて挑戦する人でも迷うことはありません。 また、逆四角錐の形状により、薪同士に隙間が生まれやすく、炎が上に登りやすい構造で、ただ薪を焚べるだけで勝手に燃えてくれます。さらにパーツ間の程よい隙間により、新鮮な空気を引き込みやすいというのもポイントです。
【人気の理由②】他の追随を許さない一生モノの耐久性
簡単に使えてしかも燃えやすい、そんな「焚火台」ですが、唯一の弱点はその重さ。最小サイズの「焚火台 S」(1万1880円)で1.8kg、一番人気の「焚火台 L」(2万1120円)だと5.5kgと、数多ある焚き火台界隈でも重量級。ただ、これにもしっかりとした理由があります。 「火を扱うギアですから、熱変形をどうクリアするかが非常に重要でした。数回の使用で変形してしまうのでは、長くご愛用頂けません。目指すのは一生使える焚き火台。だからこそ、とにかく熱変形に強い構造、素材を模索しました」(林さん) 使用する板材の厚みを増せば熱変形に強い仕上がりになるけれど、そうなると今度は持ち運べない重量に。熱変形を最小限に収めつつ、持ち運びもできる。その絶妙なバランスを目指し、試行錯誤の末にたどり着いたのが、1.5mm厚のステンレスパネルだといいます。 「1.5mm厚を少しでも下回ると、変形が顕著に現れてしまいますが、1.5mm厚だと、キャンプファイヤーのような状況での耐熱実験にも耐えられるんです。厚みを変えては実験を行い、長い試行錯誤の甲斐もあり、修理のご依頼もほぼないほどの頑強さにできました」(林さん) ネガティブな要素でもある重量ですが、過剰とも言えるほど頑丈であることを考えれば、十分納得です。 それにしても、キャンプファイヤーみたいな実験までやったって…。