【ACLE】山根陸、横浜のボランチとして際立つ存在感「試合経験を積めているのが大きい」
<ACLE:横浜2ー0浦項(韓国)>◇27日◇東地区1次リーグ第5戦◇日産ス 横浜F・マリノスが、引いてゴール前を固める浦項スティーラーズを2-0と押し切った。 攻守においてチームのかじ取り役を担ったのは、ボランチの山根陸(21)だった。中盤のヘソでボールを受けては、正確なパスでチームの攻撃にリズムを与え、チャンスとみれば強烈なミドルシュートも放った。 また、攻守が切り替われば、素早い守備で相手の攻撃の芽を摘んだ。喜田拓也、渡辺皓太が負傷離脱している中でも、その存在感は際だっている。 山根は「押し込む中で押し込み方というか、いかにポケットを取れるかだったり、いい形でコンビネーションとか関われるか意識していました。なかなかうまく崩せない時間帯もあった中で、もう少しスムーズにできるところはあったのかなと思います」と振り返った。 ボールを支配し、押し込む時間が長かった分、攻めあぐねた印象は強い。それでもひたすら淡々と、やるべきことを繰り返した。そこについては「絶対に焦れてはいけない。あーいう時は。奪った時のカウンターのところだけケアして、トランジションのところはしっかりみんなで抑えにいくというのは、あーいう形になった時は意識しています」。どこよりも多く試合を重ねているチームゆえ、戦い方はぶれない。 ボランチを組んだ小池龍太ともあうんの呼吸でプレーした。その役割については「特に決めていない。お互いが見ながら、シチュエーションで判断している」という。 今季はYBCルヴァンカップでニューヒーロー賞を獲得。シーズンを通して成長が最も見えている選手だろう。その成長の理由については「こういうのがあってというのはないですけど、試合経験を積めているのが大きいのかなと。しっかりフィードバックして次につなげられているというのは、連戦の中でありがたかったですし」。 ただ満足はしていない。この日についても「もうちょっと違いを作れたし、奪った後のところなんかは前に付けるシーンを逃したりしたので、そういうところはもうちょっと、攻撃として違いは作れたかなと思います」と反省を忘れなかった。 11月に入ってチームは公式戦4連勝。若き司令塔がその屋台骨を支えている。「いいサッカーができれば自信になるし、そういうちょっとしたところだと思います」。マリノスの新たな看板選手となりそうな、そんな上昇機運に乗っている。【佐藤隆志】